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Oculus Touchに付属するVR彫刻アプリ『Medium』の背景。誰もがデジタルアーティストになれるように


Oculus Blogに『Medium』のデザイナー、リディア・チョイへのインタビューが掲載された。『Medium』はOculus Touchに無料で付属するアプリの一つである。


『Medium』で作られた作品たち

『Medium』で作られた作品の3Dプリント


Oculus:『Medium』はどういったインスピレーションから生まれたのですか?


リディア・チョイ:RiftとTouchで何ができるかを模索していました。多くの人がデジタルアーティストになれるようにしたかったのです。


カジュアルな道具とプロ向けの道具の違いは、練習が必要な量にあると思います。『Medium』ではアマチュアもプロフェッショナルも練習にかかる時間が少ないので、それだけ創作に充てられる時間が長くなります。


猫を作る


Oculus:『Medium』をデザインする上で、VRであることはどのような影響を与えましたか?


LC:3DツールをVRでデザインする最大の利点は、三次元にある要素を平面モニタの二次元に落とし込む必要がないことにあります。3Dオブジェクトであれば、深度や量感を感じやすくなります。また、カメラもモニターで見る場合と違って練習せずに動かすことができます。あなたの頭を動かすだけですから。それに、立体音響と手の存在によって位置関係を把握するのも簡単になります。


3Dインタラクションはモニターの大きさや物理法則といった制約に縛られません。VRはUIの問題を取り除き、新たな世界を広げます。


石の巨人


Oculus:『Medium』の開発中に学んだことはありますか?


LC:フレームレートの低下は不快感をもたらすことがあります。そのため、VRの開発者はアプリケーションのパフォーマンスに特に注意する必要があります。左右の目に1回ずつ、シーンを2回レンダリングしているので、特定のグラフィック機能を実装するのは少し手間がかかります。人によって目の見え方が違うということも認識しておかなくてはなりません。矯正している人、裸眼の人、左右どちらの眼を優先して使うか、奥行きの知覚、色盲などがあります。同じ視覚トリックが正しく通じる人もいれば奇妙な、間違った結果が見えてしまう人もいます。そのため、いろいろな人にテストしてもらうことが重要です。


KoryTrailer


Oculus:Touch用デザインには、どのようにアプローチしましたか?


LC:削ったり、いじったり、デジタルな粘土をVR空間に置くことに関して、Touchは簡単にアナログをデジタルへと変換してくれます。ただ、重力や現実の物理法則がないだけです。コントローラーは確かに手があるという感覚を与えると同時に、シンプルなボタン操作で重要な操作ができるようにする必要がありました。彫刻で頻繁に使う操作ほど、速く利用できるようにしたいと考えました。音量の調節といった機能はあまり使われません。しかし、粘土を追加したり、変形させたり、動かしたりすることは常に簡単で、自然で、速くあるべきです。


Wolfbaseshort


Oculus:VRでUIデザインをどのように進めましたか?


LC:最初は特定のオブジェクトを設置する方法を試しました。当初はそこまで手を中心に考えていませんでしたが、ジェスチャーや描画に道具としての手が上手く使われていることにすぐ気が付きました。そのため、二番目の手(利き手の反対の手)がコンテキストメニューとパレットを置く場所になりました。利き手でこういったメニューを操作するのは自然な動作です。ボタンのようなUIを示すか触るために、実際にはどのくらい身体が動くのかもすぐに分かりました。そのおかげで、ボタンを空間に配置するよりも手に配置する方が有効だと分かったのです。私たちは、アーティストが集中して「フロー」と呼ばれる状態に入ったままでいるために手を使う操作が優れていることにも気づきました。


Tools


Oculus:『Medium』の最もエキサイティングなところはどこですか?


LC:それは訪れ、そこで過ごすことになる「スペース」です。スペースがあれば、そこでコミュニティを築けます。彫刻を行おうとする全ての人のために、私たちは『Medium』内にコミュニティを作っています。彫刻を作る場面を記録し、共有することができます。人があなたの記録を再生すると、頭と手がそこにあり、声が聞こえるのはもちろん目の前にいるようにそこで作品を制作するところが見えます。私たちは、この機能によってユーザが互いに教えたり、学んだり、刺激することを期待しています。


そういったコミュニティができていくのが待ちきれません。


Fireflies

Goro Fujita――Fireflies


リディアへのインタビューは以上となっている。3Dプリントでバーチャルな彫刻をリアルに持ち込めるということは素晴らしい。詳しくは『Medium』のオンラインフォーラムで学ぶことができる。Oculusの『Medium』のページを訪れるか、Oculus Storeで『Medium』をチェックすることもできる。


 


Oculus Blog:https://www.oculus.com/blog/oculus-touch-tuesdays-medium/



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