海外メディアAppleInsiderは、2016年11月8日の記事において、AppleのマッピングAR機能の特許について報じた。
同メディアによると、2016年11月8日、Appleが約5年前に出願していたiPhoneのディスプレイに地図情報をAR表示する特許が、アメリカ特許局に受理された。
同特許は、iPhoneの背面カメラから任意の場所をビデオ撮影すると、撮影中の動画に対してリアルタイムに地図情報がオーバーレイ表示される、というもの。
例えば、街の交差点で上記機能を使うと、iPhoneのディスプレイに映っている交差点の名前や、右折あるいは左折した時の行き先、さらには交差点の角に建っている建物の名前をAR表示するのだ(上の図1参照)
AR表示する情報はiPhoneの位置や向きに応じてリアルタイムに更新され、クラウドサーバーとも通信するので、ユーザが事前に登録した場所まで向かうためのナビゲーション情報も表示する。
同AR機能は、iPhoneの向きによっては、(例えばiPhoneの背面カメラが地面に向いている時には)ビデオ撮影画面から、地図を真上から見下ろす(通常の地図アプリの表示方法である)バードアイ・ビューに切り替わるので、言わばAR表示の有無が自然に遷移するように設計されている(上の図2参照)。
仮にiPhoneに実装されたら、VR/AR市場はもちろんのこと、Google Mapsが覇権を握っているモバイル地図アプリ市場の勢力図が一変しかねない同AR機能を、実のところ、Appleは2011年に特許を出願していたのだ。
VR元年と言われている2016年11月現在、AppleはVR/AR製品をリリースしていないものも、メディアからインタビューされる度にAppleのCE0であるTim CookがARに傾倒していると発言していること、およびこのほど受理された特許の内容等から総合的に判断して、多くのテクノロジー系アナリストたちは、AppleからVR/AR製品がリリースされる日は近い、と見ている。
ちなみに、2011年当時はGoogleがかのGoogle Glassのプロトタイプ・モデルを開発していたという事実を思い出すと、ARテクノロジーが突然登場したものではないことが分かるだろう。
2016年11月8日に受理されたAppleのマッピングAR機能に関するアメリカ特許局のウェブページ
http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-adv.htm&r=3380&f=G&l=50&d=PTXT&s1=(1%2F1.CCLS.+AND+20161108.PD.)&p=68&OS=ccl/1/1+and+isd/11/8/2016&RS=(CCL/1/1+AND+ISD/20161108)
5年前にAppleがマッピングAR機能の特許を出願したことを報じたAppleInsiderの記事
http://appleinsider.com/articles/11/08/18/apple_investigating_augmented_reality_for_improved_iphone_maps
参照元URL:http://appleinsider.com/articles/16/11/08/apple-patents-augmented-reality-mapping-system-for-iphone
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