理経と東京海上ディーアールは2023年8月9日(水)、共同で火災発生時の煙を再現した「煙避難体験AR」を開発したことを発表ました。
スマートフォンやタブレットで火災時の煙による視界不良の状況を再現し、煙の中での適切な行動をとるための体験をバーチャルで学ぶことができます。
「煙避難体験AR」共同開発
近年、地震や津波などの大規模災害を想定した防災訓練の重要性が高まっており、各地で自治体を主体とした防災訓練が実施される中で
「事前準備や当日の運営が負担になっている」
「場所を選ばずに訓練をしたい」
「訓練内容の内容を充実させたい」
などの声が多く聞かれるということで、そういった背景からそれらの課題解決のため、今回のアプリが開発されました。
よりリアルな火災体験を提供
「煙避難体験AR」は、スマートフォンやタブレット端末を使用して、実際に火災が発生した時の煙による視界不良の状況をAR技術で再現し、リアルな状況下で適切な行動を学ぶことができます。
工場や学校では複数の人が働いているため、火災発生時には混乱が生じやすく、適切な避難行動をとることが重要ですが、「煙避難体験AR」でよりリアルな状況を体験し、適切な避難行動を身につけることができます。
煙の色や濃さなどを手動で変更でき、多様な煙のパターンが再現可能なのも特徴です。
効率よく、コスト削減にも
今までの訓練方法では、火災現場や煙を再現するために、訓練場所や装置等の大がかりな準備が必要でしたが、「煙避難体験AR」を使用すればその必要がなく、効果的でコストの削減を実現できます。
また、リアルな煙の視覚的効果を再現することで、体験者が火災発生時に起こりうる状況をより具体的に理解でき、直感的に行動することができます。
そのため、記憶に残りやすく、より効果的な訓練を可能にします。
開発元紹介
今回のアプリを共同開発した株式会社理経は、1957年に設立以来、システムからネットワーク・VR/ARコンテンツ・電子材料・電子機器までさまざまなソリューションを提供しています。
国内外の最先端技術や先進的な製品を活用したソリューションを提案し、業務の効率化、収益の改善などビジネスの発展に貢献しています。
もう一方の東京海上ディーアール株式会社は、1996年に誕生した、東京海上日動火災保険株式会社を始めとする東京海上グループの企業です。
企業を取り巻く様々なリスクに対し、実践的で効果の高い対策を提案しています。
まとめ
理経と東京海上ディーアールが、火災発生時の煙を再現した「煙避難体験AR」を共同開発しました。
これまで防災訓練実施の際は大がかりな準備が必要とされてきましたが、「煙避難体験AR」を利用することでよりシンプルに行うことが可能となりました。
よりリアルな体験も可能となっており、近年多発する災害のための訓練に大きな役割を担ってくれそうですね。
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