株式会社HIKKYが、独自開発のWebメタバース開発エンジン「Vket Cloud(ブイケットクラウド)」を一般向けにリリースし、2023年4月20日よりサービス提供を開始しています。
今回の一般提供開始により、個人・法人問わず誰でもURLクリックだけでアクセスできるWebメタバースを制作できるようになっています。
「Vket Cloud」の一般サービス開始
バーチャルマーケットなどを手掛けるHIKKYが今回、これまで他社企業やテスターに向けて提供していた「Vket Cloud」を、一般に向けてリリースし、サービスの提供を開始しています。
「Vket Cloud」はWebメタバース開発エンジンで、今回の一般提供開始により、個人・法人問わず誰でもアプリレスでURLクリックだけでアクセスできるWebメタバースを制作することができるようになっています。
また今回リリースされたVket Cloudでは、自動文章生成AIのChatGPTとの連携機能を試験的に導入しており、ChatGPTを用いてコミュニケーションができるAIアバターの設置などが可能になっています。
広く多くの人にメタバース制作の機会を
今までにVket Cloudでは、その技術を用いてバーチャルマーケットのWebブラウザ会場として数多くの企業のメタバース店舗の展開や、有名アーティストによるバーチャルライブを実施してきたほか、秋葉原の駅と街を再現したバーチャル空間「バーチャルアキバワールド」や、沖縄発のメタバース「バーチャル沖縄」などのコンテンツを提供しており、このようなコンテンツを広く多くのユーザーが制作できるようにと、今回の一般提供が開始されました。
HIKKYによれば、Vket Cloudで誰もが手軽にアクセスできるメタバース空間を制作し、メタバースがより身近な存在になることを目指していくとしています。
一般公開でできることが広がる
今回の一般公開で誰でも無料で使用できるフリープランが用意されており、公式サイトからIDを登録の上、Vket Cloud SDK(Vket Cloudを使った仮想空間が個人のPCから制作できる開発キット)をダウンロードし、さらにUnityへ取り込むことでメタバースを制作することができるようになっています。
さらに1つのIDで、複数のメタバース制作が可能になっています。
商用利用も可能で、Vket Cloudを使用して制作されたメタバースは、個人・法人を問わず自分(自社)のサービスに関する商用での利用ができるようになっています。
ただし、自分(自社)以外の第三者へVket Cloudを用いたサービス提案を行いたい場合は、別途申請が必要だということです。
またスクリプトを用いたコンテンツの実装も可能になっており、100万ポリゴン以上の描画性能により美しい空間を制作できるだけでなく、C#をベースとした独自スクリプトを用いてミニゲームなども制作できるようになっています。
これにより、展示品を設置するだけでなく、ユーザーがメタバースをより楽しむことができるコンテンツの実装も可能になっています。
Vket Cloudでワールドを制作すると、制作したワールドが掲載されたWebサイトを作ることもでき、このWebサイトはポートフォリオや活動の宣伝となり、URLを共有するだけで周囲に情報拡散することができるようになっています。
さらにVket Cloudで作られたワールドは、HIKKYが運営するメタバースサービス「My Vket(マイブイケット)」内にも一覧で表示されるようになっており、My Vketからの導線があることで、My Vketユーザーのアクセスが簡単になります。
また今回の大きな特徴は、今話題の自動文章生成AI・ChatGPTとの連携機能が試験的に導入されていることで、ChatGPTによってテキストチャットを行うAIアバターの配置が可能になっています。
HIKKYによると、今後は利用者が独自に作成したプロンプトを設定することで、空間内を自由に動くAIアバターと音声による会話なども可能にしていく予定だということで、AIとメタバースを連携させた様々な可能性の拡充が繰り広げられていきます。
今後は機能の拡充へ
Vket Cloudは今後も独自URLの使用や外部APIとの連携・メタバース内での決済など、より多様なケースで使用できるように新たな機能の実装が計画されているということで、そのうち一部は有償プランとして提供も予定されています。
メタバース制作の相談やVket Cloud活用の問い合わせはHIKKY社まで。
公式ディスコードでは勉強会を開催
今月21日(金)~28日(金)の間、公式ディスコード内にて勉強会が毎日開催されます。
ここでは、Vket Cloud SDKの導入方法やワールドの作成方法などが、詳しく解説されていきます。
まとめ
Webメタバース開発エンジンの「Vket Cloud」が一般に向けてリリースされ、サービス提供が開始されています。
今回の一般提供開始によって誰でも無料で独自のメタバース制作が可能になっており、また試験的にChatGPTとの連携が導入されており、ChatGPTを用いてコミュニケーションができるAIアバターの設置も可能になっています。
できることの幅が広がったことで、これからどんなメタバースが登場するか注目を集めそうです。
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