株式会社大阪メトロ アドエラが、交通広告媒体の視認性を調査するため、VRでのアイトラッキング調査の実施を発表しています。
同社によると、このアイトラッキング調査結果概要などはブログで公開していくということです。
広告媒体のVRアイトラッキング調査を実施
Osaka Metro Group広告事業や新規メディア開発などを手掛ける大阪メトロ アドエラが今回、交通広告媒体の視認性調査を目的として、VRでのアイトラッキング調査を実施しています。
VR環境でのアイトラッキング調査は、ある特定の広告に関する調査ではなく、生成AIが生み出す現実環境にありそうなクリエイティブを基に行われるもので、任意の広告コンテンツが掲出されたときのオーディエンスの視認測定が可能になります。
またメタバース上の駅空間を移動する被験者のアイトラッキングを
・リアルタイムで記録
・データ分析する
ことにより、設置環境に反応した調査結果をより正確に得ることもできます。
交通広告の駅媒体の視認性を測定
このアイトラッキング調査により、交通広告の駅媒体の視認性を測定することが可能で、世界で唯一のグローバルOOH業界団体WOO(World Out Of Home Organization) が定義するメディアカレンシー(媒体取引標準価値指標)の、視認調整済みコンタクト:Visibility Adjusted Contact(VAC)を算出することができるようになります。
またOOH広告・交通広告は、多くの人々にアピールすることができる一方で、広告が実際に見られるかどうかを測定することは困難であり、それが広告主にとっての重要な課題となっています。
OOH媒体における取引標準価値指標として、WOOの発行する「グローバルOOHオーディエンスメジャメント ガイドライン日本語版」で推奨されているVACは、広告を見る可能性に視認性を考慮した指標になっていて、OOH広告の効果測定において重要な役割を果たしています。
VACが標準的に使用されている理由は3つ
前述したVACが標準的に使用されている理由には、主に3つの理由があり、1つ目は「OOH媒体の測定でアイトラッキング技術の普及度が高い」ということが挙げられています。
WOOのガイドラインに掲載されているの各国ケーススタディによると、グローバルではOOH媒体の測定でアイトラッキング技術が日本よりも普及しているということで、アイトラッキング調査によって、VACをより正確に測定することが可能になっているということです。
2つ目の理由には「広告主のニーズ」が挙げられており、広告主が広告費用を支出する際には、その媒体の効果がどれだけあるかを明確に把握することが必要です。
そのため、OOHではVACのような視認性を測定する指標が求められていると考えられています。
3つ目は「標準化された指標がある」ということで、グローバルでは現在、OOH業界の主要な団体がVACの指標を標準化しています。
そのために業界全体で同じ基準でVACを測定し、比較することができるようになっています。
広告主のROIを最大化へ
大阪メトロ アドエラによると、今回のVR環境でのアイトラッキング調査により、交通広告の駅媒体のVAC値をグルーバル基準で客観的に算出することを目指しているということで、データに基づく効果的な交通広告の提供に向けて、今後も最新の技術を活用しつつ、広告主のROIを最大化することを目指していくとしています。
問い合わせは大阪メトロ アドエラまで。
まとめ
大阪メトロ アドエラが今回、ジェネレーティブAIが生み出すクリエイティブでVRアイトラッキング調査を実施しています。
この調査は、仮想の駅空間で交通広告媒体の視認性を測定するもので、日本における調査方法を国際標準に合わせ、より精度を高めるという試みです。
調査結果は同社ブログにて公開予定ということで、注目を集めそうです。
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