2022年4月11日(米国時間)、Meta社はHorizon Worldsプラットフォーム向けの収益化ツールのテストを開始していることを明らかにしました。
これにより「Horizon Worlds」の中でクリエイターが自作のコンテンツを販売することによって収益をあげられるようになります。
Meta社のメタバース経済が本格始動へ
Meta社によると「一握りのクリエイターに、自分の世界内で仮想アイテムや効果を販売させる」という最初のテストとして開始されました。
そのため、クリエイターのマネタイズ機能として、新たに2つの機能を追加し小さい規模からスタートしています。
メタバース内で自作コンテンツの販売が可能に
1つ目はワールド内課金です。
この機能によって参加クリエイターは、Horizon Worldsのクリエイターツールを使って開発したコンテンツを現実世界の現金と交換で販売することができるようになります。
コンテンツは
・デジタルウェア
・アバターアクセサリー
・特別なツール
・インワールドのプレミアムロケーションへの限定アクセス
まであらゆるものが含まれるとのことです。
コンテンツの売買はMeta Quest ストアで行われ、プラットフォームの利用料とストアへの手数料を差し引いた金額がクリエイターが受け取る金額となります。
例えば、クリエイターが1ドルでアイテムを販売した場合、Meta Quest Storeの手数料は0.30ドル、Horizon Platformの手数料は0.17ドルで、クリエイターには0.53ドルが残ることになります。
開発を進めることでボーナスを受け取れるプログラムも
また、Metaは 「Horizon Worldsクリエイターボーナス 」プログラムのテストも開始しました。
これはクリエイターにメタバース内ワールドを積極的に開発してもらうためのプログラムです。
あらかじめ設定された目標に向けた毎月のプログラムにより、月末にクリエイターに目標達成のためのお金が支払われます。
このプロジェクトでは、特定のツールや機能を利用することによってより多くの報酬が得られる可能性があるのが特徴です。
例えば、クリエイトモードにある新しいコマースタブやギズモを使うことで、自由にアイテムを販売しつつボーナスを受け取ることもできるようになります。
その他のクリエイター支援策も展開
今回のHorizon Worldsの収益化の動きはRec RoomやRobloxによるクリエイターへの支払いに関する同様の取り組みに続くものとなります。
RobloxもRec Roomも収益化プログラムを導入したことで、メタバース内経済を大きく成長させメタバース自体の発展にもつなげました。
Meta社CEOマーク・ザッカーバーグ氏は、バーチャルグッズを販売し所有することは未来のメタバースにとって重要な要素とした上で、「経済を活性化するために、人々が買いたいと思うものが必要」と指摘しています。
そのため、メタバース内クリエイターの多くの実験と創造性が発揮されることが重要です。
Meta社はこれをサポートするため新しい分析ダッシュボードをリリースし、クリエイターがワールド訪問者の行動履歴やワールド内のトラフィックを増やす方法について学ぶことができるようになりました。
さらに、タバース・プラットフォームでのコンテンツ制作の細かい点をクリエイターに教育するために、独自の Horizon Worlds ブートキャンプを立ち上げる計画を発表しています。
まとめ
Meta社のメタバースプラットフォーム「Horizon Worlds」で収益化ツールのテストが開始されました。
メタバースの発展には、投機的なものや先行投資とを問わず、そのメタバース内での経済活動の可否が大きく影響するようになっています。
今後一般ユーザーに収益化ツールがオープンになれば、「Horizon Worlds」がさらに拡大していくのではないでしょうか。
しかし、現時点では購入したデジタルコンテンツの所有権が特定のワールドに限定されるのか、あるいはHorizon Worlds全体に適用されるのかなど、クリアにしなければならない問題が多く残っています。
テストにおいてはこうした様々な問題も解決してもらいたいですね。
参考:Horizon Worlds Creators Can Sell Virtual Goods Using New Tools[VR Scout]
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