2022年3月21日(米国時間)、サンフランシスコで開催された年次ゲーム開発者会議(GDC 2022)にて、半導体大手の米国・クアルコム社とスクウェア・エニックスとの提携が発表されました。
この協業にはスクウェア・エニックスのアドバンスト・テクノロジー部門(ATD)が参加し、ARグラス用のコンテンツを作成するとされています。
「Snapdragon Spaces」を活用したコンテンツ開発を進める
クアルコム社によると、このパートナーシップにおいてはクアルコム社の開発者用プラットフォーム「Snapdragon Spaces XR Developer Platform」が活用されます。
主にARグラスを念頭においた、頭部装着型のAR/VRデバイスのための没入型ゲーム体験の限界を押し広げる新しい道を共同で切り拓いていく予定です。
この点について、スクウェア・エニックス テクニカルディレクターのベン・テイラーは以下のようにコメントしました。
私たちスクウェア・エニックスは、XRに投資しており、「Snapdragon Spaces」を活用してコンテンツ開発を進めていくことに大きな期待を寄せています。
特に得意とする古典的なジャンルのゲームをXRで革新するタイミングだと考えており、世界中に幸せを広げる手助けをするという私たちのミッションをさらに推進するために、それらを世界に発信することを楽しみにしています。
スクウェア・エニックスの知的財産に大きな期待
クアルコム社は、2021年後半に発表した「Snapdragon Spaces」について、消費者向けARグラス用コンテンツを作成するプラットフォームとしての機能を重視しています。
そんなクアルコム社にとってスクウェア・エニックスが有する
・ファイナルファンタジー
・ドラゴンクエスト
・トゥームレイダー
などの世界的に有名なIP(知的財産)は、グローバルネットワーク向けの拡張現実(XR)体験を提供していく上で非常に魅力的です。
クアルコム社のXR製品管理担当シニアディレクターのブライアン・フォーゲルサング氏は、スクウェア・エニックスが様々なゲームプラットフォームの発展に貢献してきたことを指摘し、以下のようなコメントを発表しています。
私たちは協力して、Snapdragon Spacesを使用したARグラスによるゲームの可能性の水準を高めることができ、とても嬉しく思っています。
まとめ
クアルコム社とスクウェア・エニックスの提携が明らかになりました。
この提携により、スクウェア・エニックスの主要開発スタジオと知的財産からなるグローバルネットワーク向けのAR体験の作成を目指していきます。
現在のところ、スクウェア・エニックスはどの知的財産をARで提供するつもりなのかは明らかにしていません。
「ドラクエ」に関してはすでにARゲーム化され大ヒットした実績があるため、ARコンテンツが実現すれば注目を集めることは確実です。
どのような形で両者の構想が実現するか期待したいですね。
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