株式会社スペースリーは、同社が提供する空間データ活用プラットフォーム「スペースリー」を活用し、コロナ禍でも安心安全に防災訓練を実施できるVRコンテンツを明治安田生命保険相互会社に向けて作成し、VR防災訓練が実施されたことを発表しました。
明治安田生命がVR防災訓練を実施!
生命保険会社大手である明治安田生命が今回、VRクラウドソフト「スペースリー」を使ったVR防災訓練を述べ600名を対象に実施し、その結果訓練時間も半減させることに成功しています。
VR防災訓練が導入された背景
同社では、近年デジタル技術の活用が進められており、そんな折発生したコロナ禍によって
・大人数が集合しての実施ができない
・リモートワークにより必ず全社員が出社しているわけではない
といった理由から、従来の集合型防災訓練の実施が難しいという問題点が発生していました。
そんな中、同社で解説形式ではなく効果的な手法が検討された結果、
『安全を確保しながらも実践に近い形で研修対象の従業員が取り組める』
コンテンツが求められており、そういった背景からスペースリー社の空間データ活用プラットフォーム「スペースリー」を活用し、「防災訓練のDX化」が図られることになっています。
研修VRコンテンツの概要
今回の訓練では、スペースリー社が作成したコンテンツが研修対象となる明治安田生命の従業員600名以上に配布され、
・2021年9月:備蓄倉庫のVR研修
・2021年11月~:避難訓練のVR研修
というスケジュールで実施されています。
このVR避難訓練は各従業員の社内PCからの閲覧が可能で、コンテンツ内の各アクションを自分で操作することで、現場を疑似体験することができます。
疑似体験できるアクションには、”避難経路の確認”や”備蓄倉庫で備蓄物資の配布作業”などがあります。
VR防災訓練の効果
今回実施されたVR防災訓練には、
・確認して欲しい箇所は必ず確認しないと進めないチェックポイントとして設定する
といった”習熟度を高める工夫”が随所に施されており、習熟結果を数値で取ることも可能となっています。
体験者からは、
・実際の訓練に参加したのとほぼイメージが一緒だった
・ゲームをやるようで面白かった
・書面だけだとわからない部分を、実体験により近い形で学ぶことができた
といった感想が寄せられたということで、同社ではこれらの反響やデータの解析から、VR防災訓練には”防災経路が視覚的に確認しやすい”というメリットがあり、『理解度の高い有効な研修』が実施できることが定量的に確認されています。
また訓練コスト面においても、従来の集合型研修では”参加者1人辺り約60分”必要とされていましたが、”VRであれば1人約30分程度”と訓練時間が半減されたという結果が出ています。
今後の展開
明治安田生命では、今回の実証で活用したVR防災訓練を社内ポータルサイトにて研修対象者以外にも閲覧できるように開示する予定となっており、他部署からの活用を希望する声にこたえるべく、スペースリー社とともにVRを活用した研修コンテンツの拡充を図るとしています。
スペースリー社においても今回の実証で得られた成果をもとに、明治安田生命のみならずコロナ禍での社員研修に困っている業界に向け、様々な用途でのVR展開の推進を目指していく構えです。
まとめ
スペースリー社は、明治安田生命からの依頼を受け、空間データ活用プラットフォーム「スペースリー」を活用したVR研修コンテンツを作成し、ニューノーマル時代に対応した防災訓練をVRで実現したことを発表しました。
非常時を想定した防災訓練は重要ですが、社会情勢が変化している今、効果が高くて安全安心な研修が模索され、実際に実施されたというニュースに新しい生活様式の浸透を感じますね。
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