世界最大のコンピューターグラフィックスカンファレンスSIGGRAPHで、NVIDIAはいくつかの興味深い発表を行いました。
特に大きな注目を集めたのはOmniverseプラットフォームを強化するために、BlenderおよびAdobeソフトが使えるようになったというニュースです。
もう一つの注目すべきニュースとして、高品質のXRストリーミングを提供するためにGoogleと提携したという話題があります。
NVIDIA CloudXRがGoogle Cloudで利用可能に
今回の発表では、NVIDIA CloudXRがGoogle Cloud上のNVIDIA RTX仮想ワークステーションインスタンスに導入されたことが明らかになりました。
このことによりXRユーザーがデータに安全にアクセスし、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、または複合現実( MR)エクスペリエンス内で他のユーザーと連携できるようになります。
Googleのゲーム担当チーフアーキテクトであるロブ・マーティン氏は、以下のようにコメントしました。
Google Cloudのグローバルプライベート光ファイバーネットワークを介して提供されるNVIDIA CloudXRテクノロジーは、リモートストリーミングされたVRエクスペリエンスに最適化された高品質のユーザーエクスペリエンスを提供します。
このユニークな組み合わせにより、NVIDIA RTX仮想ワークステーションを使用してどこからでも簡単に作業をストリーミングできるようになります。
このようにGoogle Cloud上のNVIDIA CloudXRを使用することで、VRワークフローはより直感的で共同作業もしやすくなるため、生産性の向上に役割を果たすことが期待されています。
Masterpiece Studioとの提携でクリエイター支援をさらに強化!
また、NVIDIAはこの技術のベネフィットを紹介するために、HTC ViveやValve IndexなどのさまざまなPCベースのVRヘッドセットで利用できる3D作成プラットフォーム「Masterpiece Studio(およびMasterpiece Studio Pro)」に対応しました。
Cloud XRとGoogle Cloudを活用することで、Masterpiece Studioを利用するアーティストはキャラクター作成のストリーミングとコラボレーションを行うことができます。
多くのVRクリエイターが望むのは、時間的場所的に拘束されることなく、いつでもどこからでも好きなように作業する自由な制作環境です。
Masterpiece StudioのCEOジョナサン・ガニェ氏はCloudXRについて
NVIDIA CloudXRを使用すると、お客様は、場所やデバイスを問わず、高品質の没入型環境でクリエイティブなワークフローを強化できます。
と大きく期待を寄せています。
まとめ
高品質なVR体験には必要不可欠な高性能グラボで知られるNVIDIAですが、最近では明確にXR分野での存在感を高めてきています。
特に顕著なのがBlenderやAdobeソフトへの対応などクリエイティブ方面でのサービスの充実です。
今回のCloudXRがGoogle Cloudで利用可能になったという話題も、この大きな流れの中の一つにあります。
クリエイターが会社の同僚やクライアント、他のクリエイターとスムーズに共同作用ができるようになります。
会社に所属するクリエイターはもとより、フリーランスのクリエイターにとってもよりクリエイティビティを発揮しやすい環境ができあがりつつあるのではないでしょうか。
参考:NVIDIA CloudXR And Google Cloud To Collaborate On Immersive Streaming[VR Focus]
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