海外メディアUploadVRは、2016年10月11日の記事において、イギリス・マンチェスターにIMAX VRステーションが開館することを報じた。
同メディアは、IMAX社のCEOであるRichard Gelfondが、海外メディアWIREDからのインタビューにおいてIMAX VRステーションの展望について語ったことを伝えている。
IMAXが提案するシネマティック・VRエクスペリエンス
インタビューにおいて同CEOは、IMAXが提供する最初のVRコンテンツは、イギリス・マンチェスターにあるPrintworks Odeon cinemaにおいて、2016年内には体験できるだろうと述べている。
同劇場では、12個の「pod」と呼ばれる中くらいの部屋に通され、観客はpod内でVRヘッドセットを装着してショートムービーやゲームが楽しむことになる。
こうしたVRコンテンツを楽しむ料金は、8〜10ポンドを予定している。
使用するVRヘッドセットはIMAXがStarbreezeと共同開発した「StarVR」で、視野角は210°、画素数5K相当の5.5インチディスプレイが実装されている。
この5Kという画質は、OculusRiftおよびHTC社のVIVEの約2.6K(2160 x 1200)を大きく上回る。
提供されるVRコンテンツには、現時点で分かっているものとしてOverkill社が開発したアメリカのテレビドラマ「The Walking Dead」のVRコンテンツがある。
これからどんな映画的なVR体験ができるか?
インタビューで同CEOは、アメリカ・ロサンゼルスにもIMAX VRステーションを建設中で2週間以内に完成する見込み、とも発言している(しかし、営業開始日は未定)。
また、2016年8月にはIMAX VRステーションをロンドン、上海、そしてニューヨークにも建設するという発表もあった。
海外メディアUploadVRは、今後のIMAX VRステーションの展開について、ハリウッド大作映画の世界を体験できるVRコンテンツが提供されるのでは、と推測している。
例えば2016年末に公開される大作映画にはスターウォーズ・シリーズ最新作「Star Wars: Rogue One」があり、同作品はVRエクスペリエンス・コンテンツとの親和性が高いように思われる。
さらに同メディアは、IMAXとGoogleが今年5月に360°カメラ開発でパートナーシップを結んでいることから、Googleが運営するプラットフォームからIMAX製のシネマティック・VRコンテンツが提供される可能性にも言及している。
以上の可能性が実現したとするならば、例えば「Star Wars: Rogue One」を劇場で鑑賞してから、家庭でDaydream Viewを使って同映画のVRコンテンツを楽しみ、さらにリッチなVRエクスペリエンスを求めてIMAX VRステーションに行く、というビジネスモデルが生まれるのかも知れない。
先日発表されたDaydream View対応のコンテンツのなかには、映画「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」とのコラボ・コンテンツも含まれるので、上記のようなビジネス展開は全くあり得ないことでもない。
IMAX VRのさらなる展開は、2016年末が近づくにつれて明らかになるだろう。
IMAX CEOのRichard GelfondがWIREDに語ったインタビュー記事
http://www.wired.co.uk/article/imax-vr-cinema-manchester
参照元URL:http://uploadvr.com/imax-starvr-coming-soon/
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