CEDEC 2016のセッション「VRゲーム開発のビジネスサイド」の様子を紹介する。
講演者はOculusにてHead of Developer Relations Mobile Engineeringを務めるクリス・プルエット氏
一般消費者に向けて様々なデバイスをリリース
クリス氏は「Ouclus DK2」はあくまでも開発キットの位置付けであると言う。
去年12月からサムソンと組み「Gear VR」を発売。
今年3月には一般家庭向けゲーム機の位置付けで「Ouclus Rift」を発売。
そして、年内にはハンドトラッキングコントローラー「Ouclus Touch」の発売をひかえている。
「Ouclus Touch」対応のローンチタイトルは30を超え、コントローラーを持っている感覚もなくなるほどのクオリティになっていると語った。
世界中の市場で伸び続けているVR
「Ouclus DK2」は発売から8ヶ月で販売台数10万台を突破し、「Gear VR」の販売台数も現時点で100万台を超えている。
これだけユーザーが増えれば今後はもっとコンテンツが増えてくる。
現時点でもたくさんのコンテンツが販売されているが、今後はもっと増えてくるだろう。
利益を上げるVRコンテンツの特徴
現時点ではアメリカやヨーロッパがメイン市場となっており、すでに利益を上げているコンテンツ開発者がたくさんいる。
また人気ゲームの特徴として
・すぐに終わるようなデモコンテンツではなくフルゲームのほうが良い
・簡単な作りでも良いので何度もやりたくなるもの
・ゲームデザインよりも体感を楽しめるもの
などを挙げた。
「説明を聞いてもつまらなそうなものも、やってみると面白い」と、今まではありえなかったコンテンツがどんどん出てきているとクリス氏は言う。
リアルでは楽しめない「仕事」でもVR内だと非常に面白くなるという例や
ただ山を登っていくだけのゲームなど
VR以外のゲームでやってもつまらないものになることは必至だが、VRだと面白くなるコンテンツがどんどん増えてきているとのこと。
またゲームコンテンツ以外でも面白いものが出てきつつあり、「VR空間でしか体験できないトークショー」を目的としたコンテンツの例を挙げた。
このコンテンツの内容は海外の人気テックブロガーが話しているのを見るだけというもので、説明を聞いただけではあまり面白そうに感じないが、実際にやってみると大変面白いという。
ソーシャルVR
下の画像はOculusで試験的に行われた、2人対戦プレイをメインに作ったテストアプリ。
グラフィックスなどはあまり力を入れておらず、スコアや勝ち負けなどのルール設定も一切ないただ空間内にあるものを掴んだり投げたりするだけのものだが、これもやってみると大変面白く今後もより面白いコンテンツが作れるだろうとクリス氏は言う。
VR空間ではプレイしている人間のしぐさなどがそのまま反映されるとのことだ。
クリス氏はVR空間にはこれだけ人間性が表れるのであれば、今後はもっとソーシャルの部分に力を入れていくべきと考えると語った。
これから開発したい人達を是非サポートしたい
ハイクオリティなVRコンテンツをOculusに充実させたいと語るクリス氏は、現在コンテンツ開発のサポートに尽力している。
サポート内容は
・現在まだ未発売のOuclus Touchでも開発したいコンテンツに必要であれば端末を配布する
・デモ・プロトタイプを見せてOculusチーム内の多様な人材からのフィードバックを受けられる
・資金面でのサポートやコンテンツのパフォーマンス向上のための技術的なサポート
・世界中のVRユーザーへ発売していくため発売前に各種チェックをするが長くて2週間ほどで販売開始ができる
開発を検討中もしくは開発中の会社様はいつでも質問を受け付けるとのこと。
日本のゲームコンテンツは現在でも世界中に広がっている。
Ouclusでも多くの日本人開発者達が活躍することを期待する。
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