AR・VR開発におけるコラボレーション環境を提供するTorch 3Dは、AR・VRプラットフォーム開発のための資金として、「The Venture Reality Fund(The VR Fund)」など複数の投資会社から計350万ドルを調達したことを発表した。
Torch 3Dは、MagicLeap社に在籍していた経験のあるPaul Reynolds氏とJosh Faust氏によって設立された会社だ。プロフェッショナルの3Dデザイナーやデベロッパーを主な対象として、3D制作のためのAR・VRプラットフォーム開発を手掛けている。
現在、3Dクリエイター向けのAR・VRデザインツールなどは続々と開発されている。その中でも、元MagicLeap社員が手がけているプロジェクトということで、本ニュースには高い注目が集まりそうだ。
「Torch 3D」とは?
メンバーは現在5人
Torch 3Dは、3Dクリエイター向けのイマーシブ制作環境を開発・提供する、アメリカのオレゴン州に本社を構える企業だ。
CEOを務めるのはPaul Reynolds氏とJosh Faust氏。両氏は、独自のARスマートグラスを開発中だと報じられているMagicLeap社で、ソフトウェアディベロップメントキット・アプリケーションの開発を担っていた。またTorch 3Dには、クラウドやインフラ関連の起業を専門とする、Tony Falco氏も合流している。
これらの人々を含めて、Torch 3Dは現在5人体制で運営されているようだ。
クリエイターの生産性を向上させるプラットフォーム
Torch 3DのWebサイトによれば、同社は3D制作における快適性を向上させるため、大きく分けると、クラウド環境、デザイン環境、コラボレーション環境の開発に、それぞれ取り組んでいるようだ。
ここでのクラウド環境とは、制作した2D、3Dモデルのアセットをクラウド上にアップロードし、管理できるようにするシステムのことを意味している。クラウド上に上げられた作品は、クリエイターの所持するどのデバイスからも参照可能となるので、利便性は大きく向上する。
デザイン環境とは、AR・VRによって構築されたバーチャル環境内でデザインのプロトタイプを制作できるようにするということ。バーチャル環境下で制作することで、クリエイターは、受け手となるユーザーが、デザインについてどのように感じるのかを、深いリアリティと共に理解することができるようになる。
最後にコラボレーション環境とは、複数名のクリエイターで、同一プロジェクトの制作を同時に進められるような環境を整えるということだ。お互いの進捗状況や制作中のコンテンツに対し、リアルタイムでフィードバックを返せるので作業がスムーズに進行しやすい。
3Dクリエイターにとって、生産性を向上させやすいプラットフォームが用意されているといえるだろう。
参考URL:
Torch 3D, VentureBeat
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