HTC ViveとOculus Riftで高品質のハイエンドAR体験を可能にするデバイスが登場した。
ステレオカメラメーカーのStereolabs社による深度センサー付きカメラデバイス「ZED Mini」は、VRヘッドセットに装着するだけで広視野角の、空間マッピングや位置トラッキングが可能なARヘッドセットとして使用することができる。
「ZED Mini」とは
HTC Vive、Oculus RiftがARヘッドセットに
「ZED Mini」はHTC Vive、Oculus Riftに装着して使用するデバイスで、両眼のカメラから映像をヘッドセットに送信、また深度センサーによってリアルタイムで環境をマッピングすることが可能なので、市販のVRヘッドセットでハイエンドのAR体験ができる。
位置トラッキングや空間マッピング、そして広視野角のディスプレイを用いたAR表示を可能にするものだ。
深度センサー付きのカメラを使用
本デバイスに搭載されている2つのカメラはリアルタイムでVRヘッドセットに映像を送信する。また、二つのカメラから異なる角度の映像を受信することで、環境の深度を測定することが可能になる。
それによって、デバイスが空間の形状や広さを認識することができる。
空間マッピングが可能に
Stereolabs社によると、「ZED Mini」では約15メートル先までの空間を認識することが可能で、リアルタイムで環境マッピングを行うことができる。これをVRヘッドセットの位置トラッキング機能と組み合わせることによって、VRヘッドセットをARデバイスとして使用できる。
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体験者のレビュー
「ZED Mini」は9月21日〜22日にサンフランシスコで開催されたVRDC(Virtual Reality Developers Conference)にてデモが出展され、Road to VRの記者であるBen Lang氏が本デバイスを体験している。
彼は「ZED Mini」を装着したOculus Riftでコンテンツを体験し、以下のように述べている。
プレオーダー受付中
「ZED Mini」は現在プレオーダーを受付中で、価格は450ドル(約5万円)。11月の出荷を予定している。
様々なARヘッドセット/スマートグラスが登場
「Meta 2」
「Meta 2」は、マイクロソフトのARヘッドセットHoloLensのようなハイエンドAR体験を可能にするデバイスだ。
本デバイスの視野角は左右90度とHoloLensのそれよりも広く(HoloLensは40度)、解像度は両眼で2560 x 1440と高画質のディスプレイを備えている。
HoloLensはスタンドアロン型のデバイスであるが、「Meta 2」はPCにケーブル接続して使用する点が特徴だ。HoloLensは価格が30万円以上と高価格だが、「Meta 2」は約半額の1495ドル(約17万円)だ。
また先日、「Meta 2」がSteamVR上のコンテンツへ対応するとの発表がなされている。価格やスペック面などでHoloLensのライバル機種として位置付けられるデバイスであり、今後に注目したい。
「X1」
ThirdEyeGenによるスマートグラス「X1」はハンズフリーの操作が可能で、頭の動きによって操作できる。コントローラーを手に持つ必要がなく、スマートフォンやタブレットを必要としない。
データのやり取りはクラウドを経由して行うため、遠隔地にいるチームメンバーや同僚とのデータのやり取りが容易であり、データの追加、保存、削除も素早く、手間をかけずに行うことができる。
解像度1280×720の両眼ディスプレイを備え、カスタムが簡単にできる設計になっているため、ユーザーの環境に合わせた最適な設定ができる。
「X1」は来年に行われるCES 2018にてデモ展示する予定だが、製品のリリースは2017年第4四半期を予定しており、現在公式サイトにてプレオーダーが可能。
「Vuzix 「M300」
ビジネスと一般消費者向けにスマートグラスを開発するVuzix社は、エンタープライズ向けのスマートグラス「M300」をリリースしている。
防滴、防塵、バッテリーのホットスワップにも対応し、旧型モデルの「M100」に比べてより人間工学に基づいた改良をほどこし、掛け心地やディスプレイの見やすさなどが改善され、より現場作業に適したモデルになっている。
今回、同デバイスの日本市場での本格的な出荷が決定し、日本でも直販ショップや販売代理店、パートナー企業からの購入が可能になった。
本デバイスを安定して使用できるようにするために合計3種類の鼻パッドを本製品に同梱するとのことだ。
参照元:Road to VR ZED Mini Turns Rift and Vive into an AR Headset From the Future
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