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2K小型VRディスプレイを組み込んだヘッドセット、2018年に出荷予定




Kopinは自社開発の小型ディスプレイ「Lightning」を組み込んだ「Elfヘッドセット」を2018年までに発売すると発表した。


Lightningは2K×2K、つまり2048×2048ピクセルの解像度と、120Hzのリフレッシュレートを特徴とするディスプレイ。


ディスプレイを使用したヘッドセットのデザインは今年1月の時点ですでに発表されており、いつ市場に登場することになるのか、注目が集まっていた。


Lightningとは?


2K×2Kの高解像度ディスプレイ


周知の通り、VR体験を十分に楽しもうとするのであれば、VRHMDの側にも相応の画像解像度が求められることになる。勿論、解像度だけでVR体験の全ての質が決まるわけではないが、体験の質を左右する重要な指標の1つだ。


先に述べたようにKopinの発表したLightningは2048×2048ピクセル。


これはRiftやViveなど1080×1200ピクセルの解像度を持つHMDと比較して、約3.2倍の解像度を持つことになり、現在市場を席捲している代表的なHMDよりもはるかに高い値を持っていることになる。


加えて解像度と同じくディスプレイのスペックを測る上で重要な指標であるリフレッシュレートは120Hzに設定されている。


RiftやViveの場合、リフレッシュレートは90Hz。


やはり既存の代表的なHMDのスペックを超えており、3Dディスプレイとしては十分な性能を誇っていることが分かる。


小型ディスプレイは「焦点距離」を短くする効果も


このようにハイスペックなディスプレイを搭載しているのにもかかわらず、Elfヘッドセットは小型サイズに仕上げられている。


ヘッドセットの重量は、現在220グラムほどで、これはRiftやViveの約半分程の重量に抑えられていることになる


このような軽量化が可能だったのは、ディスプレイの小型化に成功したからだ。


RiftやViveなど現在市場に出回っているVRは、おおよそ似通ったバルクサイズとなっている。これは単にデザイナーがプロダクトを小さくするよう努力していない、というわけではない。


そうではなく光がもつ物理学的性質上、ユーザーの眼に像を結ぶために、ディスプレイはレンズから一定の焦点距離を保っていなければならないという制約があるからだ。


しかし、表示される画像が小さければ焦点距離もまた短くて済む(あるいは短くなくてはならない)。つまり小型化はHMDの「焦点距離を短くする」というアドバンテージをもたらす。


したがってディスプレイはレンズからそれほど離れていなくとも問題が無くなり、HMDを小型化することが可能となるというわけだ。


製品化に向けいくつか残る課題点


こうした高スペックHMDを、Kopinは2019年までに500万台製造することが出来るようになるだろうと予測している。また150万ドルを投じてディスプレイ製作のためのプラントを建造する計画もあり、また1.3インチの3Kディスプレイ、続いて1.37インチの4Kディスプレイを開発する予定もあるようだ。


このように更なる小型ハイスペックVRディスプレイ開発に意欲を燃やしているKopinだが、現時点ではElfディスプレイにでさえ製品化に向けて乗り越えなければならない課題点がいくつか散見される。


たとえばRoad to VRの記者は、このような光学的処理能力を搭載したHMDにおいては、ディスプレイがより明るく表示される必要があるのではないか、と指摘している。


明るさがなぜ必要なのかと言えば、HMDを装着したユーザーが頭を回した際、高解像度のVR空間内では画像のブレが発生する恐れがあり、それを防ぐためだ。


Kopinはディスプレイの出荷時までに、ディスプレイの明るさを現在のおよそ2倍にまで高められると考えているようだが、こうしたブラーを防ぐことが出来るほどの明るさであるのかは不明だ。


高解像度VRディスプレイの普及はもう少し先の話?


7月にVarjo Technologiesは「人間の眼と同じ解像度」を誇るXRディスプレイを2017年度Q4から出荷する予定だと公表した


Kopinの2Kディスプレイすら軽々と超える解像度の高さだが、流石にコンシューマ向けというよりはデザイン、建築、不動産などのプロフェッショナルをメインターゲットに据えて開発されているプロダクトのようだ。


さらにVarjoのディスプレイは最低1000ドルから1万ドルという高価格帯で提供される見通しとなっている。こうした事情もあり、各メーカーがVRディスプレイの高解像度化に取り組んでいるとはいえ、こうしたハイスペックディスプレイが一般に普及するのにはまだまだ時間がかかりそうだ。


さらにRoad to VRの記者が指摘するように、高解像度ゆえに生じてしまう技術的課題についても今後さらなる検討が積み重ねられていく必要があるだろう。


参考URL:

RoadtoVR

https://www.roadtovr.com/vr-headsets-based-kopins-2k-display-expected-end-2018/


https://www.roadtovr.com/kopin-prototype-vr-headset-lightning-microdisplay/


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