リアルな世界をファンタジーRPGの世界に変えるARKitゲーム動画が公開される

2017年08月16日 16:07:00
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海外メディアNext Realityは、ARKitゲーム「Genereal World」のデモ動画を紹介した。

リアルな世界にファンタジーRPGのキャラクターが登場

本メディアではすでに数多くのARKitで開発されたARアプリのデモ動画を紹介してきたが、またひとつARKitの大きな可能性を感じることができるデモ動画が公開された。

ゲーム開発者Lauri Rustaniusは現在「Genereal World」と呼ばれるARゲームを開発中なのだが、同ゲームの一部を紹介するデモ動画を自身のツイッターに連投している。

同ゲームを一言でいうと「リアルな世界にファンタジーRPGの世界をAR表示したゲーム」となる。以下の動画では、リアルな世界の街角でAR表示されたファンタジーRPGのキャラクター風の少年から、宝箱のカギをとってくるようにお願いされている。そして、リアルな街角を歩いていくと、カギを見つける。カギを見つけたところで、オーガが現れる。すると画面にはオーガにカギを渡すか、それともカギを持っているかを尋ねるコマンドが表示され、プレイヤーはカギを持って逃げる。そして、少年のことろに戻ると、カギを使って宝箱を開けてゴールドを獲得する。こうしたファンタジーRPGにありがちなシチュエーションが、ARで体験できるのだ。

Uh oh, they look angy! Made this with @JesseBarksdale #ARKit #gamedev #rpg pic.twitter.com/35DYqM6GdZ

—lauri (＾ｰ^)ノ (@lingoded) 2017年8月11日

以上の動画には続きがある。ほかの動画では、リアルな世界の石畳の広場にファンタジーRPG風の村がAR表示されている。あたりを見渡すと、風車が建っていたりする。さきほどの動画に登場した少年がまた現れ、今度は村でペットを買うというクエストが与えられる。村を探すと、ペットショップが見つかりプレイヤーは猫を飼ってクエストを完了させる。さらに村を探すと宝箱がふたつ見つかり、ひとつは開けることができるが、もうひとつはカギがかかっていた。

Quest added: buy a pet #arkit #rpg #jrpg #gamedev story setting by @JesseBarksdale pic.twitter.com/pWyPiiEave

—lauri (＾ｰ^)ノ (@lingoded) 2017年8月14日

さらにほかの動画では、リアルな世界にAR表示されたドアをカギを使って開けると、ドアの向こう側には神殿がAR表示される。神殿のなかに入ると、奥には賢者の石が安置されていた。

以上のARゲームの開発に協力しているゲームデザイナーのJesse Barksdale氏は、公開されたデモ動画に関して、自身のブログで以下のようにコメントしている。

私とLauri Rustaniusは、たくさんのクールなARプロジェクトに関するアイデアを持っています。それらはパズルゲーム、ホラーゲーム、探偵ゲーム、そしてファンタジーMMOゲームであったりします。

ドアから神殿に入るデモ動画はとくに注目すべきものがあります。この動画を投資家とのミーティングのたびに見せていたのです。そして、見事出資を募ることに成功し、さらに大規模なARゲームを作るための資金を獲得しました。

確かに、以上で紹介した一連のデモ動画には大きな可能性を感じられる。なにしろ、ARKitを使えば、リアルな世界でRPGを楽しめるのだから。

以上の動画が見せる可能性のひとつとして、「Ingress」「ポケモンGO」のような既存の位置情報を活用したARゲームをさらに進化させることがある。そして、IngressやポケモンGOがリアルな世界のマーケティングに活用されたように、ARKitのRPGもリアルな世界に影響を与えるだろう。

驚愕すべきARkitのグラフィック性能

本記事で紹介したARKitゲーム動画は、グラフィックという観点から見ると、ARKitの可能性をフルに活用していると言い難い。ARKitには、既存の映画に近い高精細なグラフィック表現が可能のだ。そうしたARKitのグラフィック性能が遺憾なく発揮されたデモ動画を本メディアではすでに紹介した。それが映画「ロード・オブ・ザ・リング」を制作したピーター・ジャクソン監督が率いるARスタジオが披露した「Wingnut AR」だ。