starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

「乗馬VR」に「ラーメンVR」…ユニークなVR作品が並ぶ「東京VRコンテンツ fes. 2017」取材レポート




実践性の高い職業訓練を通じて、AR・VR・MRについての専門知識を備えた即戦力のエンジニア育成をおこなっている「VRプロフェッショナルアカデミー」。


そのアカデミー修了第1期生らの作品を展示する「東京VRコンテンツ fes. 2017」が7月29日に開催された。本記事ではその様子をレポートしていく。


結論から言えば、たとえば振動する乗馬マシンにまたがり馬を操作する乗馬VR」、ラーメンを食べながらゾンビを倒すという摩訶不思議な世界観の「ラーメンVR」など、修了生らの作品はユニークなものが多く存在し、全体として満足のいくVR体験が出来た


また当日は修了生の展示作品だけでなく企業ブースも設けられていたので、こちらの様子も併せて紹介していきたい。


「VRプロフェッショナルアカデミー」とは?


先述の通り、「VRプロフェッショナルアカデミー」はXRコンテンツの開発者育成を目指すスクールだ。


企業の援助による奨学金システムを採用しており、入学金は「無料」となっている。


1クラスあたり20名という少人数編成で、1ヶ月から半年ほどの短期集中プログラムを受講。スクーリング自体は毎週土曜午後のみの週1回となっており、平日はオンラインによる課題学習が中心となる。


またVR企業に勤務するプロのエンジニアを講師として迎えており、「レクチャー&体験型アクティブワークショップ」を主軸として据えるプログラムを実現したという。


アカデミーには現在「VRエンジニアコース(アドバンス)」、「VRエンジニアコース(ビギナー)」、「Unityエンジニアコース」という3つのコースが設けられており、受講者は自身のレベルとVR学習の目的に合わせて最適なコースを選択できる。10月からは「Unity認定試験」もコースに追加される予定だ。


アカデミー1期生による作品展示


まずはアカデミー修了生らによる作品を紹介していこう。実験的だが、情熱に溢れた作品が多く見受けられた。


「宇宙脱出体験VR」




地球を離れ、宇宙空間を航行し、再び地球に帰還するまでの航路を360°動画風に体験するというテーマの作品。


制作者の里見充則さんによると、ロケットの噴射音などにはNASAの提供するものを使用しているとのことで、映像面だけでなく音源もこだわりをみせている様子だった。


「ラーメンVR」




今回展示されていたVR作品の中でも特に異彩を放っていたVR作品


「ラーメンを食べ続けないと死ぬ病が蔓延」した世界で、プレイヤーは襲い来るゾンビを銃で撃退しつつ、時間経過とともに減る体力をラーメンで回復していかなければならない……というカオスな世界観設定となっている


さらにプレイヤーは、



ラーメンを食べつつ



ゾンビを撃ち殺し




しかも銃が弾切れになったらリロードしなければならない、という3アクションを同時並行で処理することを要求されるのでゲームの難易度自体は高い


実は制作者の河内拓也さんによると、既に同種のコンセプトのゲームがリリースされており、それをオマージュした側面があるようだ。


ちなみに筆者がプレイしたところ、ラーメンを食べている間にゾンビに容赦なく殺されるという、あまりに当然すぎる結果に終わった


会津大学VR部



こちらは会津大学VR部の皆さんによる作品展示。


筆者は9種類のリズムパターンを組み合わせて、オリジナルのサウンドを作って楽しめるというVRアプリケーションを体験させてもらった。


部自体は創設されて間もないとのことだったが、UIも演出用のCGもしっかりと作られていた印象で、これから先の活躍が十分期待できるコンテンツに仕上がられていたように思う。


「乗馬VR」




アカデミー1期生によるVR作品コンテスト、「第1回 VRアカデミー賞」の次点入賞に選出された作品。


体験者がまたがる乗馬マシンはVR空間内で草原の中を走る馬の動きと連動して振動し、リアルな乗馬体験が得られるのだ。


乗馬マシン後方部に設置された「尻たたき」ボタンをタップすることで馬は走り出す。更に連続してタップすることで速度を3段階に調節可能。速度変化とリンクして乗馬マシンの振動の激しさも変化していく


また手元の手綱を引くことで馬を左右に方向転換させ、停止させることも出来る。



さらに今回は、プレイヤーにはハンドコントローラーが渡され、VR空間内で馬に乗りながら剣を振るという体験もさせて頂いた。


草原を闊歩するモンスターを剣を使って倒すことができるのだが、意外にタイミングがシビアで、残念ながら筆者の技量では1体も倒せずに終わってしまった。


とはいえVR空間内の馬のスピード感と乗馬マシンの振動の強さが上手く噛み合っていたため、十分リアリティの高い乗馬体験が楽しめた


企業ブースのコンテンツ展示


「東京VRコンテンツ fes.2017」には企業コンテンツも展示されていた。こちらも紹介していこう。


シータ「透明少女」



数人の女の子から1人を選択し、その女の子との会話シチュエーションを楽しむというVRコンテンツ。


女の子は部屋に設置されたプロジェクターによって投影されているという設定で、会話の終わり際に女の子はデジタル感のある演出と共に消えてしまう……という切なさが特徴だ。


今回筆者は「もも」さんを選択し、体験させてもらった。


思っていたよりも「もも」さんと顔の距離が近く感じられたので気恥ずかしさがあったけれども、彼女の去り際にはなんとも言えない寂寥感を覚えてしまった。


「バーチャル空間の女の子」という設定を上手に活かしたコンテンツに仕上がっていたように思う。


MyDearest「Innocent Forest」



こちらはVRでライトノベルを「読書する」という一風変わったコンセプトが特徴のVRコンテンツだ。



もちろん単に「VRで文章を読む」という内容でない。


VR空間上でのCGや、時折される可愛らしい女の子「ルクレイ」のアニメーションが、現実世界での読書では味わえない豊かな体験を提供してくれるのだ。


なおVRIndideでは、「Innocent Forest」についての詳しい体験レポートがすでに掲載されているので興味を持った方はそちらも是非参考にしていただきたい。


ネストビジュアル「Holo tones」




複数のサウンドサンプルを組み合わせてDJのようにオリジナルサウンドを制作できるという、Hololensを活用したMRコンテンツ。


空中に浮かぶ様々な形と色のシンボルをタップし、何もない空中でリリースすると花火のエフェクト共に音が響き渡る。



もちろん自分で自在に音を組み合わせるというだけでも面白いのだが、「Holo tones」では花火にユーザーが歩いて近づくと音が大きくなるように設計されており、MRの「現実とバーチャルの融合」という特性を活かした内容になっている点も特徴だ。


会場ではエンジニア同士の交流も!


今回のイベントには「VRコンテンツの祭典」と銘が打たれていたが、実際その通りの内容となっていたように思う。


先にも述べたが、修了生のコンテンツは自らが現時点で持ち合わせている技量を最大限発揮しようとする意欲が見受けられたし、さらにそこにオリジナリティを1箇所加えようとしている作品が多かった。そうした情熱のもと、「VR乗馬」や「VRラーメン」などに代表されるユニークな作品は創り上げられたのだろう。


また会場ではエンジニアや修了生同士などで活発に意見交換などの交流がおこなわれており、エンジニアとして活躍する上での具体的なコネクション形成にも今回のイベントは一役買っていたようだ


第1期生の今後の活躍ももちろん、第2期生以降がどのようなコンテンツを作っていくのかも気になるイベントだった。


Copyright ©2017 VR Inside All Rights Reserved.

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.