Oculusの発表によると、Gear VRユーザーは同デバイスから使用可能なOculus Homeを通してFacebookにアクセスし、VR空間の中からニュースフィードを閲覧することができる機能が近々追加される。
Oculus HomeからFacebookにアクセスできる新機能
概要
Oculusのスポークスマンは、この件に関して以下のようにコメントしている。
2D画面のウェブを閲覧するブラウザを通してではなく、VRに特化したインターフェイスによってFacebookの操作が可能になるのであれば、VRでウェブを使用する方法に新たな方向性をもたらすものであり、興味深い取り組みだ。
現状
現在このテストは極めて小規模のGear VRユーザー向けに行われており、Oculus Home向けFacebookの機能については詳細は明らかではないが、ヘッドセットを着けたままインターネットをブラウジングできるという取り組みは、現在のVR業界においては新規性の高い取り組みであり、業界の牽引役であるOculusと、VR/ARに注力するFacebookとのタッグによって、VRブラウジングがどのように進化するかは興味深いところだ。
Facebookによると現在のところ本テストはGear VRのみを対象にして行われており、このテストによって得られた結果をこれからの製品開発につなげていくとのことで、将来的にOculus RiftやHTC VIVEにサポートするかどうかは現時点では不明ではあるが、OculusがFacebookの傘下にある企業であり、同社の主力製品がOculus Riftであることを考慮すると、将来的にはハイエンドHMDでFacebookをはじめウェブブラウジングできる機能が普及する可能性は高い。
VR/ARに注力するFacebookの取り組み
Facebookが2014年にOculusを買収したことが現在のVR普及につながったのは多くに知られるところだが、同社はVR/AR市場の牽引役であろうと積極的な投資、開発を行なっている。
Facebook Spaces
2017年4月、米カリフォルニア州サンノゼで開催されたFacebookの年次総会「F8」で発表されたソーシャルVRプラットフォーム「Facebook Spaces」を発表している。
Oculus Rift対応のソーシャルVRアプリとしてリリースされているFacebook Spacesはフリーでダウンロードすることができ、ユーザーは誰でもVR空間の中で人とコミュニケーションすることを始め、様々なことを行うことができる。
Oculus対応アプリ「Facebook Spaces」は今体験できる最高のVRソーシャルアプリだ
例えば、アバターの髪の毛やあご髭の有無、肌の色や性別までをも自由に選ぶことができるアバター機能では、ユーザーはバーチャル空間においてまったく新しい自分になれることができるという点でソーシャルVRの可能性を秘めているし、VRという技術の特質を活かした直感的でアニメーションを多様したインターフェイスも、これまでのSNSでのやりとりに大きな進化をもたらす可能性を秘めている。
Camera Effectsプラットフォーム
「F8」において、同社はARカメラプラットフォーム「Camera Effects Platform」のリリースも発表している。
同社は今年3月にFacebookアプリのカメラに「エフェクト」機能を追加したが、Camera Effectsプラットフォームは、外部のクリエイターがカメラエフェクト用のフィルターやマスクなどを作成、提供できるようにするものだ。
Facebook、ARカメラプラットフォーム「Camera Effects Platform」をリリース
誕生日やパーティーなど、記念写真にデジタル上でフォトフレームの装飾を施すことができる技術「Frame Studio」と、画像にマスクやアニメーションを付けたり、ライブ配信中の動画に画像を合成する技術の「AR Studio」の2つによって構成されている。
スマートフォンのカメラをARプラットフォームのエントランスにしたいと考える同社はAR市場におけるシェア開拓を狙っており、今後はARに関してソフトウェアだけでなく、スマートグラスなどのARハードウェア市場の開拓も狙う姿勢を見せている。
参照元:UploadVR
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