![道行く女性の情報をARで確認](http://vrinside.jp/wp-content/uploads/flirtar1.jpg)
道行く女性の情報をARで確認する
新しい友人や恋人を見つけることのできる範囲は、インターネットの登場によって広がった。SNSやマッチングアプリを使えば、生活範囲の被っていない相手とも知り合うことが可能だ。
このマッチングアプリの世界にも、AR技術を使ったものが登場しようとしている。
それがiOSとAndroidの両方に対応して開発中の『FlirtAR』だ。ちなみに”flirt”には「いちゃつく、火遊びする」または「浮気者」といった意味がある。
このアプリでは、顔認識、端末の現在地取得、ARといった最新の技術を使って出会いを探すことが可能だ。
リアルで出会える出会い系アプリ
会うまでが長い
スマートフォン用の出会い系アプリも多数存在するが、その多くはすぐに異性とリアルで会うことを推奨していない。
メールやサイト上のメッセージを通したやり取りだけでは、どんな相手なのかが分かりにくい。
画像の加工を行うアプリも進化しているので、「会ってみるとプロフィール写真と全く違うし、性格も猫をかぶっていた」ということもあるだろう。
登録時の認証が必要なサイトならば可能性は低くなるが、怪しい儲け話や犯罪に巻き込まれてしまうことすら考えられる。
ある程度サイト上だけの交流を続けて、相手が信頼できると感じてから直接会うようにすることで騙されたり、危険な目に遭う可能性は下げられる。
もちろん相手が嘘をつくことに長けていることはあり得るものの、しばらくやり取りを続ければ普通はどこかでボロを出してしまうものだ。
ただ、この方法の欠点は実際に相手と会うまでに長い時間(サイトによってはお金も)がかかってしまうことだ。
見かけた相手と知り合える
FlirtARアプリはこの期間を短縮し、場合によってはゼロにすることが可能だ。
「チャットや電話では話が弾んだのに、会ってみたらイメージと違った」ということもあり得る。そうなったときにまたサイト上でのアプローチから始めていては、どんどん時間が吸い取られていってしまう。
FlirtARは、ネット上で知り合ってリアルで会う代わりに、リアルで見かけた相手と知り合いになることを目指すアプリだ。
街中で見かけた気になる相手をスマートフォンのFlirtARアプリでチェックすると、顔認識や現在地情報によって相手の名前、年齢、趣味といった情報が表示される。自分が登録した情報を元に、相性の良し悪しも計算されるようだ。
プロフィールを見て好みに合うならば、あとはアプリからメッセージを送って相手の反応を待とう。それが回りくどく感じるならば、直接声をかけてしまうのもアリだ。
ナンパとは違う?
リアルで見かけた相手にしかアプローチできないなら、最初から気になった相手に声をかけた方が早いと思われるかもしれない。だが、見知らぬ相手に声をかけて上手くいく可能性は高くない。
そもそも話を聞いてもらえないか、全く趣味が合わないかもしれない。
FlirtARに登録している相手であれば出会いを求めていることが分かるし、プロフィールを見れば共通の話題を見つけやすいはずだ。
外見だけを見て話しかけるよりも、相性の良い相手と出会える割合は大きくなるだろう。
FlirtARの欠点
好みの相手と会話するチャンスを増やしてくれそうなFlirtARだが、欠点が無いわけではない。
登録している相手が少ない
アプリのユーザ数が多くないと、FlirtARは意味がない。
気になった相手をアプリで確認しても、ユーザでなければ何の情報も得られないだろう。それが続けば、せっかく登録したユーザもアプリを使わなくなってしまう。
あらゆるコミュニケーションアプリが抱える問題ではあるが、利用者を増やすには多くのユーザが必要になってしまうという堂々巡りだ。
見知らぬ人を撮影しなければならない
知らない相手と出会うために顔認識技術を使って相手のプロフィールを確認するというアイデアは未来的で面白い。
しかし、知らない異性にいきなりスマートフォンのカメラを向けられれば誰でも良い気分ではないだろう。
さりげなく情報を確認できるARグラスのようなデバイスが普及しているならともかく、スマートフォンのARアプリで赤の他人を撮影しようとすれば不審人物と判断されてしまうかもしれない。
話しかける前からマイナスの印象を持たれるのは避けたいところだ。
リアルで会わないと始まらない
アプリで出会いを探しているユーザは、人の少ない田舎に住んでいる、仕事で忙しい、人混みが嫌いといった理由で出会いの機会がない層が多いはずだ。そういったユーザはFlirtARを使うチャンスそのものが少ない。
FlirtARには、インターネット上で出会いを探せるサービスが持つ長所が存在しないのだ。出会いアプリの進化系というよりも、ナンパを効率化するツールと捉えるべきなのかもしれない。
マッチング以外の用途
上記のような欠点を抱えてはいるが、多くのユーザが登録すれば面白いアプリになる可能性はある。ブラジルの起業家が始めたプロジェクトなので、日本とは公の場でのコミュニケーションや恋愛に関する文化の違いもあるのかもしれない。
また、ユーザの顔を認識をしてプロフィールが表示されるというシステムは男女の出会いを支援する以外の場面でも利用できるだろう。
一例として、大企業のイベントで参加者にFlirtARのようなアプリに登録してもらうことが考えられる。
普段交流する機会のない異なる支社や部署に居るメンバーとも、所属や好みが分かれば気軽に会話を始められる。見知らぬ人が多いパーティーが苦手なタイプにとっては助けとなりそうだ。
FlirtARは、現在公式サイトでリリース通知メールの登録を受け付けている。9月30日にはiOS、10月30日にはAndroidで利用できるようになる予定だ。
参照元サイト名:FlirtAR
URL:https://www.flirtar.co/
参照元サイト名:Interesting Engineering
URL:http://interestingengineering.com/new-dating-app-augmented-reality-find-true-love/
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