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ハマヤCTO若井信一郎へ「今の仕事に繋がる言葉」を授けた人とは


本企画では、業界トップの現役エンジニアの”影響を受けた人”にフォーカス。

CTOはどんな時、どんな場所で、どんな人に成長を支えられたのか。エンジニアを目指している人は必見です!


 


創業50年の手芸屋でDXを推進



――まず、株式会社ハマヤについてのご説明をお願いします。


株式会社ハマヤは、京都で50年ほど続く手芸屋です。手芸材料の卸売業を営んできたのですが、ここ数年でIT改革、DXの促進が始まりました。それがうまくいったことを皮切りに社外にDXの話を伝えていったところご依頼が来るようになり、DXコンサルを始めました。


 


――DXをミッションとしてCTO職に就かれたのでしょうか。


最初のうちはDXのところは意識せずに入ったのですが、色々と業務効率化を繰り返していくうちに、最終的にそうなっていました。


 


――御社の中でのCTOの役割を教えてください。


基本的には、IT組織をどう作っていくかというところを軸に業務を行っています。例えば自社の技術のアプリ・ツールであったり方針の作成、あとはIT事業の促進ですね。どういう形で拡大していくのかやエンジニアの管理を全般的に行っています。


 


――これまでの若井様のご経歴についてお聞かせください。


もともとデジタルマーケティングのベンチャー企業で、toB向けのSaaSを開発していました。


フロントエンドやバックエンドやインフラ、ディレクター/PM的な部分まで様々なことを経験しました。その中で最年少のエンジニアリーダーを任せていただいてマネジメントの分野なども覚えていき、そこから株式会社ハマヤに誘われて入った形になります。


 


挫折の期間がいくら長くても、耐えて進められれば大丈夫



――エンジニアを目指したきっかけは何でしたか。


もともとはエンジニアになろうと思っていなかったんです。自分が一番活躍できそうな職種を選ぶときに、大学時代にC言語やハードウェア理論に関わっていたというのもあって結果的にエンジニアになっていました。


 


――プログラミングに対する姿勢について、社会人の時と学生の頃で大きな変化はありましたか。


全然違いました。大学の時代ってプログラミングはパソコンを動かすための方法くらいしか考えてなくて、言ってしまえば楽しければよかったんですね。しかし、社会においては課題解決が価値があることだなと考えまして。ITも課題解決のひとつでしかない、課題を解決していくためのプログラミングであるという考え方になりました。


 


――プログラミングを学んでいる時に、挫折しそうになった経験などはありましたか。


大学時代は学術的なものとして目を通したぐらいなので、挫折というよりは、学ぼうとすら強く思っていませんでした。ただ、社会人でエンジニアになってからは理解することが難しく、つまずくことを繰り返していました。


 


――そういった時はどのような方法で乗り越えられましたか。


自分自身のマインドの強化、やっていけば将来が見えてくるといった考えを自分の中に取り入れて挫折を乗り越えていきました。その他、先輩に聞いたり、勉強会に参加したりもしました。


 


――プログラミングはどんな人でもできるものでしょうか。


誰でもできると考えていますが、2種類の人がいると思います。最初の時点で楽しいという感覚を味わいながら進められる人と、最初のうちから何が何だか分からなくて楽しめていない人です。


後者のタイプの人に必要なのは本当に根性で、挫折の期間がいくら長くてもそれを耐えて進められることができれば大丈夫と思っています。


 


今の仕事にもつながる価値観はCTOから学んだ



――エンジニアとして影響を受けた人はいますか。


エンジニアとして影響を受けたのはもともとの会社のCTOです。「ITは課題解決の道具にしかすぎず、可能性である。極論ITを使わずに解決できるのであれば使わなくてもいい」という本質思考が今の仕事にも繋がっています。課題解決で需要が生まれていて、そのためにITを使っているという考え方ができるようになりました。


 


――市場価値の高いエンジニア像はどのようなものだとお考えですか。


課題解決ができるエンジニアです。例えば、経営側の大きな課題をテクノロジーあるいは別の手段で解決できる人が需要のあるエンジニアになると考えています。そういう方や好奇心とか向上心がある人と一緒に働きたいですね。


 


――現在そういったエンジニアを育成するために、社内で取り組まれていることなどはありますか。


社内でも様々な業界からエンジニアになりたい方の採用をしています。好奇心とか向上心の高くITに興味を持っている方、その中で実際に社内で課題解決をベースにプロジェクトに入りながら学んでもらうことを進めています。


中には、40代で未経験から学んでエンジニアとして活躍している人もいます。即戦力採用も進めていきますが、未経験採用に一層力を入れていきます。


 


――今後、会社をどのような組織にしていきたいでしょうか。


会社のビジョンのような話になるのですが、人の感性を大事にする社会を作りたいと考えております。

これからテクノロジーが進んで機械学習やAIが入ってきて、ロボットができる仕事はロボットがするようになる。そうして人間はベーシックインカムなどでほとんどが働かずに生活できるようになると、人間の価値として残るのは感性だけかなと思っています。


感性だけがある世の中になったとして感性が大事にされていなければ、人間としては大きく飛躍できないと思っています。だからその前に感性を大事にするような世の中を作っておきたいんです。


 


課題を解決し続けられるエンジニアが今後重要になる


――エンジニアになれば安定するという風潮に対してどのようにお考えですか。


エンジニアであることだけでは安定しない世の中になってきているとは思います。現在ではソースコードさえ書くことができれば、ある程度職には困りませんが、時代の流れと同時にクリエイティブでないプログラミングに関しては仕事も無くなってくるかなと。繰り返しになりますが、課題を解決し続けられる人が今後重要になってくると考えています。


 


――そういったエンジニアになるためには、どのように努力していくといいでしょうか。


全般的に深い知識を身につけるのが効果的だと思います。大きな課題を解決するとなったときには、本質を見抜く力が必要かと思っており、本質を見抜くには技術だけでない、全般な知識が必要だと考えております。ドメイン知識はもちろんのこと、経営やファイナンス、マーケティング、営業など知っておくと本質的な課題解決に近づきます。


その上で技術を取り入れていくわけですが、それも1つの技術領域だけに注力していると解決の想像がつきにくいので、例えばフロントエンドだけではなく、バックエンドやインフラ、ミドルウェアまで知っておきましょうという感じです。


 


――エンジニアを目指す人がプログラミングスクールに通うことについてはどう思いますか。


僕はありだなと思っています。未経験の方がエンジニアになる道としてはまずひとつ、メンターをつけながら学習する方法があります。ただ、自分でメンターを見つけるのは難しいので、スクールで教えてもらうことで基礎部分を身につけられるのではないかと。


もうひとつの手段としては、ITを促進しているスタートアップに入って成長していくのがおすすめかなと思っております。


 


――メンターの素質として重要視されていることはありますか。


全般的な知識を網羅的に把握しつつも、実績がある方がメンターとしてふさわしいですね。


良いメンターはもちろん、良いスクールを未経験の方が見極めるのは難しいので、やはり講師の実績を重視するのがよさそうですね。


 


――エンジニアをこれから目指したいと思っている方へメッセージをお願いします。


プログラミングはこんなことができて、こういう分野なんだというところが分かってくるとコードを書いていて楽しいし、色々なことをしてみたくなります。ある程度のところを乗り越えれば楽しくなってきますね。


エンジニアは課題解決ができる方が求められるようになってくるので、技術だけにこだわらず全般的な知識を取り入れて欲しいです。


 


 


若井さんから読者へのメッセージ


僕たちは中小企業や老舗企業のDXを推進し、最終的には人の感性(クリエイティビティ)を大切にする世の中を作っていきたいと考えております。


ただ単にそういう世の中を作りたいだけではなく、誰と達成するか(チーム)も重視しています。


そして、それを実現するには未知の領域でのエンジニアリングが必要になってくるかと思いますので、こちらの記事を読み、少しでも興味が湧いた方はお気軽にご連絡ください。


 


 


 


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