東京, 2024年2月9日 - (JCN Newswire) - 三菱重工業は、1月5日に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発表したX線分光撮像衛星「XRISM(クリズム)」のファーストライト(初期観測画像取得)成功(注1)について、JAXAが開発したXRISMに搭載され、銀河を吹き渡る風である高温プラズマの分布や化学組成を観測する軟X線撮像装置「Xtend(エクステンド)」および軟X線分光装置「Resolve(リゾルブ)」によるデータ取得に貢献しました。
XRISMは、星や銀河、銀河の集団がつくる大規模構造の成り立ちをこれまでにない詳しさで明らかにすることを目的とし、当社はミッション機器担当メーカーとして、Xtend用のX線CCD(注2)検出器やミッションデータ処理装置、Resolve用のミッションデータ処理装置の設計・製造を担当しました。XRISMは、小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」(注3)とともに、当社のH-IIAロケット47号機(H-IIA・F47)により2023年9月7日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられました。
Xtend用のX線CCD検出器では、4枚のCCDを高精度に配置・組み立てることにより、これまでのX線観測では複数回の観測でカバーしていた視野をわずか1回の観測で捉えることができる広視野角を実現しました。また、Xtend/Resolve用のミッションデータ処理装置には、JAXAと当社が共同開発し、高い信頼性と耐放射線性を持つ衛星搭載用MPU(マイクロプロセッサ)「SOI-SOC2」を搭載することで、高速データ処理を実現しました。
三菱重工は、多くの科学衛星搭載ミッション機器向けのセンサーおよび電子機器の開発実績を有しています。今後も、蓄積してきた技術力・知見と豊富な経験を生かし、さまざまな宇宙分野の発展に貢献していきます。
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