ロールベースアクセス制御（RBAC）／権限管理を最適化

ロールベースアクセス制御（Role-Based Access Control、RBAC）は、ユーザーの「役割（ロール）」に基づいて、情報システムへのアクセス権限を付与・管理する方法です。

企業においては、従業員の職務や部署に応じて適切な操作権限を設定することで、情報漏洩や誤操作のリスクを軽減できます。例えば、経理担当には請求書発行機能を許可し、営業担当には閲覧権限のみ与えるといった具合です。個々のユーザーに都度権限を設定するのではなく、共通する職務単位でロールを定義するため、管理工数も削減できます。

また、法令や内部統制の観点でも、アクセスログの追跡や職務分離が容易となり、監査対応を効率化できます。

RBACは、大規模なシステムやクラウド環境での権限設計においても有効であり、ゼロトラストセキュリティの基盤構築にも貢献します。DXにおいて、複雑化するシステムと多様なユーザーを適切に制御するうえで、RBACは欠かせない統制手段となっています。