2024年7月31日、株式会社GO TO MARKETが発表した調査によれば、TikTokの投稿を見て商品を購入した経験のある消費者は全体の23.1%に達することがわかりました。この記事では、調査の結果を基に、TikTokの投稿が購買行動に与える影響や、特にどのような価格帯の商品が人気であるか、またその理由について探っていきます。
調査は2024年7月4日に実施され、全国から321人が参加しました。対象は20歳以上60歳未満の男女で、インターネットリサーチを通じてデータが収集されました。調査媒体は法人SaaSの比較メディアである「Utilly」によって実施されました。
TikTok投稿による商品購入経験の実態
調査の結果、TikTokの投稿を見て商品を購入した経験があると回答した人は23.1%、うち7.2%が「よく購入する」とのことですが、69.7%は「購入したことはない」と回答しました(図1)。このデータから、まだまだTikTokを通じた商品購入が一般的とは言えないものの、ファンや熱心なユーザー層が存在していることが示唆されています。
年代別の購買傾向
さらに詳細な分析では、年代ごとの購買経験率に注目が集まります。特に20代では39.3%、30代で26.5%と、若い世代ほど購入経験が高い傾向があります(図2)。これは、TikTokが若者を中心としたプラットフォームであり、視覚的でエンターテイメント性が高いコンテンツが多いこととも関連しているでしょう。
人気の価格帯
次に、TikTok経由で購入した商品の価格帯について詳しく見ていきます。調査によれば、最も多い価格帯は1,000円以上3,000円未満で、37.8%の回答者がこの価格帯の商品を購入した経験があるとしています(図3)。つまり、比較的手頃な価格設定の商品が多く、気軽に試しやすいことが、SNSでの購買行動に寄与していると推測されます。
購買行動を構成する要因
TikTokでの購買行動の背景には、視覚的に優れた動画コンテンツと流動的な情報シェアが重要な役割を果たしています。特に、他のユーザーの使用シーンやレビューを見ることで、消費者は安心感を得られ、購入意欲が高まりやすいようです。また、インフルエンサーによる推薦やコメントも影響を及ぼしており、彼らの存在が商品購買の後押しを行っています。
TikTokは、特に若年層において新たな購買プラットフォームとしての地位を確立しつつあります。今回の調査結果からは、23.1%の人々がTikTokをきっかけに商品を購入した経験があることが分かり、価格帯としては1,000円以上3,000円未満がボリュームゾーンであることが明らかになりました。これからのマーケティング戦略において、TikTokの影響を無視することはできず、企業はこのプラットフォームをどう活用していくかを真剣に考慮する必要があるでしょう。