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企業の真価が試されたコロナ禍…「消える企業」と「生まれ変わる企業」の決定的な違いは○○だった!?


新型コロナウイルス感染症が世界を揺るがした2020年。街から明かりが消え、多くの店舗が営業自粛や休業を余儀なくされました。そんな未曾有の苦境の中、静かに消えていった店舗がある一方で、劇的な変身を遂げ、飛躍した店舗も現れました。その決定的な差は一体何だったのでしょうか。【連載第12回:ECの進化とシステムの変遷】

「ピンチをチャンス」に変えた企業の共通点

生き残った店舗の多くは、いち早くEC(電子商取引)やSNS、動画配信などのデジタル施策に大胆に舵を切りました。店舗スタッフ自らがネット接客に挑戦し、全社一丸となって新たなチャレンジに乗り出したのです。数年先を見据えていたオムニチャネル戦略を一気に前倒しし、基幹システムや物流体制も同時並行で整備しました。危機を組織改革のタイミングと捉え、準備と実行力でピンチをチャンスに変えたのです。これらの店舗の活躍により、EC業界は約3年分に相当する技術的進化や利用者層の拡大を遂げたと言われています。

一方、単なる「通りすがり客」に頼るブランドは、EC時代に集客力を失速させることになりました。顧客から熱く支持され、アプリやECで継続的な関係を築いていた店舗は、逆風下でも存在感を増しました。今、問われているのは「経営基盤」「本質的な価値」「顧客との持続的な関係性」なのです。

D2C新興ブランドの台頭、そして「本質」が問われる時代へ

コロナ禍を追い風に、多くのD2C(Direct to Consumer)ブランドが誕生し、急成長しました。しかし、パンデミックの収束後にはリアル店舗への回帰が進み、EC市場は一転してレッドオーシャン化しています。もはや小手先のテクニックや一時的なブームでは勝ち残れません。「本質的な価値」と「顧客との深い関係性」が、今や小売事業者存亡の鍵となっています。

苦境こそが企業の真価を暴く

事業が順調なときには、企業間の差は見えにくいものです。しかし、未曾有の危機が訪れたときこそ、企業の「真の実力」が露わになります。苦境の中、何も対策を講じなければ、不安から人々は互いに反発し合い、責任をなすりつけ合い、身動きが取れなくなってしまいます。困難から目を背けず、自らの課題と向き合い、次の変革の一手を打ち続ける。そんな企業だけが、逆境を成長の糧にできるのです。

反対に、日頃から将来の課題に向き合ってこなかった企業や、市場環境の変化を外的要因として片付けてしまいがちです。マインドチェンジや変革に着手できなかった企業は、今まさに市場から淘汰されつつあります。EC業界は今、「一時的な需要」から「本質的な需要」への転換点に直面しています。

ピンチの後に、必ずチャンスあり

「好況もあれば苦境もある」それがビジネスの常です。真価が問われるのは「苦境のとき」です。もともと抱えていた課題が表面化し、組織の本質が露わになります。だからこそ、常に課題と向き合い、リーダーシップと組織力で変革を成し遂げ、ピンチをチャンスに変えた企業こそが、次なる時代の勝者となるのです。

林雅也

株式会社ecbeing 代表取締役社長
日本オムニチャネル協会 専務理事

1997年、学生時代に株式会社ソフトクリエイトのパソコンショップで販売を行うとともに、インターネット通販の立ち上げに携わる。1999年にはECサイト構築パッケージ「ecbeing」の前身である「ec-shop」を開発し、事業を推進。2005年に大証ヘラクレス上場、2011年に東証一部上場へ寄与。2012年には株式会社ecbeingの代表取締役社長に就任。2018年、全農ECソリューションズ(株)取締役 JAタウンの運営およびふるさと納税支援事業を行う。2020年からは日本オムニチャネル協会の専務理事を務め、ECサイト構築パッケージecbeingの導入サイトは1600サイトを超える。

日本オムニチャネル協会
https://omniassociation.com/

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