
中央新幹線計画は、JR東海が全国新幹線鉄道整備法(以下、全幹法)に基づき進めているプロジェクトで、超電導リニアによる中央新幹線の実現を目指しています。この計画は、東京~名古屋~大阪、日本の三大都市圏を結ぶ幹線鉄道の運営を持続し、企業としての存立基盤を将来にわたり確保することを目的としています。
中央新幹線計画の背景
現在、東海道新幹線が日本の三大都市圏を結ぶ大動脈輸送を担っています。しかし、開業から60年以上が経過し、全線にわたる耐震補強などが必要となっています。また、将来的な経年劣化や南海トラフ巨大地震などの大規模災害への対策も求められています。これらの課題を解決するため、当社は、超電導リニアによる中央新幹線を実現し、東海道新幹線と一体的に運営することを目指しています。
リニア中央新幹線がもたらす新たな価値
超電導リニアによる中央新幹線の実現は、三大都市圏を二重系で結び、日本の経済・社会活動を活性化させるとともに、当社の経営上も大きなプラス効果が期待されています。さらに、新幹線と航空機の競争においては、超電導リニアによる時間短縮効果により、航空機からリニア中央新幹線への需要の転移、都市圏間の流動の活性化による新規誘発需要なども期待されています。
また、各中間駅(神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県等)の新規利用が期待され、リニア中央新幹線の開業により現行の東海道新幹線から一部の利用がシフトすることで、「ひかり」「こだま」の増発余地が生じ、東海道新幹線の沿線都市と三大都市間の移動時間、フリークエンシーが改善し、人々の流動が増加する可能性があります。
国家的プロジェクトとしての中央新幹線計画
中央新幹線は、国家的見地に立ったプロジェクトとして位置付けられ、国土構造に大きな変革をもたらすことが期待されています。また、リニア中央新幹線は、テレワーク等を活用した転職なき移住や二地域居住等の多様な暮らし方・働き方の選択肢を提供可能にするなど、様々な役割を期待されています。
当社は、全幹法に基づき、整備計画の決定に同意し、建設の指示を受けて以降、環境影響評価法の手続きを実施し、工事実施計画の認可を受けています。そして、まずは工事実施計画の認可を受けた東京都・名古屋市間を実現し、さらに、大阪市までを実現することを目指しています。
詳しくは「JR東海」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部
