リッジアイと日本マイクロソフトの連携は、生成AIと衛星データを組み合わせた地球デジタルツイン実装を加速します。Microsoft Planetary Computer ProとAzure基盤の融合で、大規模データ処理とグローバル提供が現実味を帯びました。非専門家でも自然言語で地球観測データを取得・解析できる点がDXの肝です。
導入の即効性と現場への落とし込み


リッジアイがJAXAとの実証で示した「自然言語での衛星データ取得・解析」というアプローチを、MicrosoftのPlanetary Computer ProとAzureでスケールさせる狙いが今回の連携です。Planetary Computerはペタバイト級の地球観測データへ高速アクセスを可能にし、Azureはグローバルな配信・運用基盤とエンタープライズ向けのセキュリティを提供します。
これにより、災害対応では被害範囲の迅速把握、農業では時系列の生育解析による最適施策提案、エネルギーやインフラでは設備監視と予防保守が実務レベルで実現しやすくなります。また、Power BI等との連携で意思決定ダッシュボードを整備でき、現場と経営層情報ギャップを縮める効果も期待できます。
一方で、データ品質(解像度・雲影)、モデルの説明性、クラウドコスト、ガバナンス設計は導入時の重要課題です。実運用には段階的なPoCでデータセットと解析パイプラインを検証し、運用体制とKPIを整備することが成功の鍵となります。
本連携は衛星データ活用の民主化とエンタープライズ適用を同時に進める重要な一手です。まずは小さなPoCで有効性を確認し、段階的に本格導入を図るのが現実的な進め方です。関係者を巻き込んだ体制構築がDX成功の決め手になります。
詳しくは「株式会社Ridge-i」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權