認定NPO法人カタリバは、同団体の教育支援プログラムを利用する家庭の保護者252名を対象に、夏休みの過ごし方に関する実態調査を実施した。その結果、子どもにとって夏休みは「必要」と考える保護者が約8割に上る一方で、「旅行」や「自然体験」などを実現できない理由の9割が「金銭的余裕のなさ」であることが明らかになった。
本調査によると、保護者が夏休みに子どもに体験させたいこととして「旅行」や「合宿・自然体験」が多く挙げられたが、それぞれ8割以上が「経験させたいが実現できない」と回答。その主な理由には「ひとり親で時間も資金も足りない」「物価高で生活に余裕がない」「障がいがあり引率が難しい」といった声が寄せられた。
一方、夏休みの価値としては「学校ではできない体験」「思い出づくり」「心身のリフレッシュ」が多く挙げられており、保護者の多くが学習以上の重要な成長機会と捉えている実態もうかがえる。
こうした背景を受け、カタリバは石川県能登地域で「サマースクール in 能登」を8月下旬に実施予定。震災を経験した地域での交流や自然体験を通じて、子どもたちが学びと出会いを得る機会をつくるという。支援対象は事前登録済みの18世帯19人で、同プログラムはすべて寄付により運営される。
どんな環境に生まれても、等しく体験の機会が得られる社会を実現する――そんな思いのもと、教育NPOによる新たな挑戦がこの夏、能登で始まろうとしている。
詳しくは「カタリバ」まで。
レポート/DXマガジン編集部