2025年度版の企業AI成熟度指数が発表され、日本企業のAI活用状況に驚きの結果が出ました。成熟度は前年より低下したものの、実は売上は向上していると多くの企業が回答。果たして、何がその背景を支えているのか?
AI成熟度の低下と収益向上の二面性
ServiceNow Japanが発表した「Enterprise AI Maturity Index 2025」では、AI活用の成熟度が前年より9ポイント低下したと報告されています。これは日本においても同様で、43ポイントから33ポイントに落ち込みました。しかし、この低下はネガティブな影響だけではなく、企業の収益性にはポジティブな影響を与えていることが浮き彫りになっています。
具体的には、調査対象の67%がAIの導入によって売上総利益が向上したと答えています。いったい、この現象はどのように説明されるのでしょうか。
企業のAI活用成熟度が低下した理由は、エージェンティックAIやその他の先進技術が急速に進化しているためとされています。つまり、AIイノベーション速度が組織の展開の雨量句を上回っている現状が反映されているのです。
調査では、AI活用における先駆者企業とそれ以外の企業のパフォーマンスに明確な差があることが示されました。35ポイントの平均スコアに対し、「先駆者」と呼ばれるエリートグループの平均スコアは44ポイント。また、最高得点は58ポイントであり、先駆者は全体の18%に過ぎません。
先駆者企業が採用している5つの戦略は以下の通りです。
1. イノベーションのマインドセットでのリード: 明確な測定基準に基づいたビジョンを重視し、経営層の協力を得ている。
2. プラットフォームアプローチの採用: 一貫性のある管理を行うため、AI機能をプラットフォーム全体で統合している。
3. 人材重視の戦略: 適切な人材を確保し、従業員のトレーニングを重視。
4. AIガバナンスの優先: データの管理とセキュリティにおいて、ポリシーを整備している。
5. エージェンティックAIの活用: 既に36%がこの技術を導入し、多くの企業がROIを実現している。
これらの戦略を採用することによって、他の企業も先駆者の仲間入りが可能です。AIの急速な進化を捉え、前向きな変革を進めていくことが求められています。
詳しくは「ServiceNow Japan」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部