デジタルトランスフォーメーション（DX）に伴い、多くの企業が優秀なエンジニアを必要とする時代に突入しました。しかし、その影響でエンジニアの転職意向も高まっています。2025年2月26日から3月3日までの6日間に実施されたこの調査は、全国の20歳以上の男女を対象に、「IT関連部門の働き方」に関する経営者と従業員の認識を分析しました。調査対象は、IT関連部門に勤務する従業員や経営者・役員を含む800名です。技術革新が進む中で、企業はいかに優秀な人材を採し、定着させるかが重要な経営課題となっています。
調査結果によると、エンジニアが転職を希望する最も大きな理由は「収入を上げたい」というもので、全体の49.0%、IT関連部門に限ると51.8%と非常に高い数字が出ました。次いで多いのは「評価が適正でないと感じる」（全体42.6%、IT関連部門46.5%）という理由です。これらの結果は、エンジニアが自分のスキルや成果に対して、公正な評価を求めていることを示しています。一方で、経営者は「カルチャーの良さ」や「社内の雰囲気」を重視しがちですが、エンジニアには“スキルや成果が正当に評価される仕組み”が必要であることを伝えることが重要です。この認識のギャップが、エンジニアの離職を促す要因のひとつになっています。
リモートワークの普及も、最近の転職動向に影響を与えています。調査では、エンジニアの88.5%がリモートワークの継続を希望しています。このことから、働き方の自由度が収入や評価の期待に大きく影響していると言えます。特に、情報通信業で働く従業員はこの傾向が顕著です。
調査結果の中では、評価制度に対する不満も目立ちました。多くのエンジニアが「正しく評価されていない」と感じており、特に40代・50代のエンジニアではその割合が高いことが明かです。適正な評価がなされていないと、モチベーションの低下や離職のリスクが高まるため、企業は評価制度の見直しが急務となっています。エンジニアが転職を希望する理由は、収入や評価の不満に起因していることが調査で示されています。経営者は、評価制度を見直し、エンジニアが求める「公正な評価」と「収入の向上」というニーズに応えることが、採用・定着の鍵となります。これにより、企業は優秀な人材の確保と長期的な成長を目指す必要があります。
詳しくは「株式会社ネオマーケティング」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部小松
