DX(デジタルトランスフォーメーション)の波は、教育の分野にも深く浸透しています。特に、医療や薬学分野では、学生が実践的なスキルを身につけることが求められています。 株式会社NTT ExCパートナーと学校法人 名城大学薬学部の牛田誠准教授は、共同で「AIオンライン服薬指導学習システム」を開発しました。本システムは、生成AIの技術を使用した画期的な学習方法です。学生はAI患者との対話を通じて、時間や場所にとらわれずに服薬指導のトレーニングが可能です。AI患者には、性格や病歴などのパーソナルデータが設定されており、これを変更することで多様なシチュエーションに対応した実習が実現されます。

「AIオンライン服薬指導学習システム」は、シナリオ、患者のパーソナルデータ、フィードバック項目の3つで構成されています。ユーザーの発話をAIが音声認識し、テキスト化。AIがテキストで返答し、その返答は動画生成AIによって自動音声で出力されます。このプロセスにより、リップシンク機能を通じてよりリアルな対話体験が実現します。
2021年に初めて開発されたこのシステムは、当初特定の年次の学生を対象にしたものでした。最近のAI技術の進展により、今後はより多くの学生に展開される見込みです。また、薬学共用試験前の自己学習にも活用されることが期待されています。学生たちがAI患者との対話を通じて、実際の臨床シーンに必要なスキルを磨くことで、より質の高い医療サービスの提供が可能となるでしょう。
詳しくは「株式会社NTT ExCパートナー」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松