2026年に卒業予定の大学生・大学院生を対象にした調査によれば、内々定率は80.1%に達しました。この数値は、就活ルールに基づく採用選考解禁前の高い数値ですが、前年同時期の81.3%を下回る結果となっています。この現象にはいくつかの要因が考えられます。内々定の状況を文系と理系で比べると、理系学生は91.7%と高い値を示しています。前年同時期よりも顕著な伸びを見せており、この結果はリクルート活動が一部の分野で活発になっていることを示唆しています。逆に文系の内々定率は74.4%に留まり、前年同時期に比べて3.8ポイントの減少が見られました。このことから、文系の伸び悩みが全体の内々定率を押し下げた要因となっていることが分かります。

調査によると、現在就職活動を続けている学生の割合は45.3%に減少しました。これは、前月から5.8ポイントの低下をもたらし、初めて50%を下回った結果です。一方で、内々定を獲得して就職活動を終了した学生は51.8%に達し、過半数を超えました。文系学生の就職活動を続けている割合は54.5%に達しており、比較的多くの学生が活動を継続しています。しかし、理系の学生はその半分以下の26.7%に留まり、理系就活の早期化が顕著となっています。この影響により、理系卒業生の採用が進んでいるようです。

内々定率が80.1%に達したものの、その背景には文系学生の伸び悩みや就職活動を続ける学生の減少が影響しています。特に、理系の学生の活動が活発である一方、文系学生は厳しい状況にあることが分かりました。このデータは、今後の就職活動の動向を考える上で重要な指標となるでしょう。デジタル化が進む現代では、就職活動にもデジタルプラットフォームの利用が不可欠です。学生たちはオンラインでの活動を通じて、より多くの企業と接点を持つことができ、内々定の獲得が早まる傾向にあります。しかし、文系学生の伸び悩みは、業界や職種の選択肢にも影響を及ぼしているかもしれません。
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レポート/DXマガジン編集部 小松