2024年、マレーシアからの日本への訪日外国人客数は約50万人に達し、前年比で21.9%の増加を記録しました。この数値は、ASEAN主要6カ国の中では最も少ないものの、大幅な成長率を見せており、飛行機の便数増加や円安が要因とされています。特に2025年の第一四半期においても、約5万人の訪日外客数が見込まれています。調査によると、2024年5月から2025年4月の間における「日本の都道府県」の検索数ランキングでは、1位が東京、2位が大阪、3位が北海道となり、続いて4位に佐賀が入っています。これは米国や香港の調査結果とも類似しており、興味深い傾向が見られます。特に佐賀県の検索数は、観光需要の高まりや地域プロモーションの強化によるものです。

地方部への関心は、検索データからも明らかです。たとえば、佐賀は唐津市や呼子といった観光地が知られ、ドラマロケ誘致に成功したことから訪日需要が向上しています。これにより、マレーシア人の旅行先としての選択肢が増えていることが示唆されています。さらに、安価で良質な宿泊施設が増加していることも影響していると考えられます。埼玉県は、川越市や春日部市など、日帰り観光の選択肢として人気があります。『クレヨンしんちゃん』などのアニメコンテンツを活用した取り組みも観光促進の一環として効果を上げています。このようなアニメや文化を通じたプロモーションは、訪日需要を喚起し、マレーシア人にとっての魅力を高めています。
マレーシアからの訪日外国人が増加する中、需要の多様化が進んでいます特に地方の観光資源や文化的な価値に対する興味が高まっているのは、良い兆候です。訪日市場の成長をさらに促進するためには、各都道府県が持つ独自の魅力をしっかりと発信し、受け入れ環境の整備が必要です。デジタル化の進展に伴い、訪日観光促進のためのオンラインプロモーションやSNSを活用したインフルエンサー戦略がますます重要になっています。これにより、マレーシア人旅行者が日本の地方都市をより深く理解し、訪問してみたいと思うきっかけを提供できます。
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レポート/DXマガジン編集部小松