サイバー攻撃や医師不足といった厳しい課題に直面する中、埼玉県の中小病院が「クラウド×生成AI」で地域医療を守る挑戦に乗り出しました。その覚悟と実行力に、今、全国の医療機関が注目しています。
「医療を止めない」を支えるクラウド活用と生成AI
埼玉県寄居町にある埼玉よりい病院は、145床の中規模病院です。医師不足が深刻な地域で、DXによる体制強化を進めています。最大のテーマは「医療情報の強靭化」。電子カルテなどをクラウド上にバックアップすることで、サイバー攻撃や災害時にも診療継続が可能な仕組みを構築しています。
同院では、AWSを採用し、セキュリティ強化・従量課金の柔軟性・医療機関での導入実績を重視して選定されました。加えて、2024年末には生成AIを活用し、医師の文書業務を補助する仕組みも導入予定です。退院サマリや紹介状の作成をAIが下書きし、医師の働き方改革にも貢献します。
プロジェクトの推進役は、情報システム課の小松知治氏。理事長の神戸美保子氏とともに、院内外の関係者を束ね、クラウド導入からAI活用までをリードしています。「地方でもやれる」という実例を示した今回の事例は、全国の地域医療機関にとって希望の光になるかもしれません。
詳しくは「埼玉よりい病院」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部海道