本県菊陽町での災害図上訓練を通じて、紙とペンからデジタル方式への移行による改善効果を数値化しました。訓練ではアナログ方式の問題点が浮き彫りになり、DX導入による抜け漏れの削減や意思決定速度の向上が確認されました。今後、全国の自治体や企業へDX導入の重要性を広める方針です。
株式会社減災ソリューションズは、熊本県菊陽町と協力して大規模地震を想定した災害図上訓練を実施しました。この訓練では、従来の「紙とペン」によるアナログ方式と最新のデジタル方式(DX)を比較し、その改善効果を数値化しています。多くの自治体では、災害情報の記録や整理が手作業中心であり、その結果、一貫した情報の正確性が欠如する危険性が浮上しています。
今回の訓練では、役割分担を行い、約20分間で40件の被災情報を処理する状況をシミュレーションしました。その結果、アナログ方式では約3割の情報が記録されず、さらに一部には重要な転記ミスも発生しました。これに対し、デジタル方式では、情報の抜け漏れがほぼゼロに近づき、意思決定に要する時間も最大20%短縮されることが確認されました。



参加者からは、デジタル技術を用いることで報告された情報が瞬時に共有できるようになり、全体の把握が容易になったとの声が寄せられています。さらに、訓練前後の意識調査では、災害時の情報処理体制に対する理解度が大きく向上し、自信を持って業務に取り組む姿勢が育まれたことが明らかになりました。
この訓練結果を基に、株式会社減災ソリューションズは全国の自治体や企業に対してDX導入の重要性を広め、災害時の情報処理体制をより効果的に整備することを目指しています。未来の災害に備えて、誰もが正確に情報を扱える体制を整えることが急務です。詳しくは「株式会社減災ソリューションズ」まで。
レポート/DXマガジン編集部