セイコーソリューションズは、セイコーウオッチのグランドセイコー向けに、接客情報基盤システムを開発しました。このシステムは、セイコーウオッチのグランドセイコーブティックの一部店舗で、2025年3月から運用が始まりました。店舗では、販売員がスマホやタブレットを使って、接客情報やコンタクト履歴、購買情報、アンケート情報などを簡単に入力・照会できる仕組みになっています。これにより、店舗内での情報共有がスムーズになり、各販売員が最新の顧客情報に基づいた上質な接客を実現できるようになります。
本システムは、既存の会員登録システム「Grand Seiko ID」と連動する機能を持っています。これにより、来店店舗、担当者、接客内容、アンケートなどの情報を、簡単に入力・照会できるほか、現行の顧客基盤のデータと連携させることで、顧客情報や購買履歴、Web行動履歴なども統合して管理できます。このデータ連携により、販売員向けのBIダッシュボードを活用し、各担当顧客の状況を一元的に確認できるようになります。統合された情報は、各店舗でのパーソナライズされた接客やマーケティング活動にも役立ち、お客様の最新のニーズに応じたサービスを提供することが可能になります。

また、本システムは、店舗内での情報入力や照会がセキュアかつ迅速に行えるよう設計されています。これにより、従来の属人的な接客情報の管理から脱却し、どの店舗でも均一かつ上質な接客が実現できると期待されます。システムの導入は、EC普及などでお客様との接点が多様化する現代において、各店舗が持つ顧客情報の有効活用と、接客の質向上を目的としています。

セイコーソリューションズは、今回の接客情報基盤システムの開発を、コンサルテーションからシステム構築まで一貫して支援するOMOソリューション「SETSUGU」の一環として位置づけています。今後も、同社は小売業界におけるデータ活用を促進し、新たな顧客体験の付加価値向上を図るための技術やサービスを提供していきます。今回のシステム開発は、セイコーウオッチの上質なブランドイメージにふさわしい、各店舗でのスムーズな接客と顧客満足度の向上に大きく寄与するものと期待されます。
レポート/DXマガジン編集部 折川