手間いらずと全日本空輸は、ユニバーサルデザインに基づいた総合的な移動サービス「Universal MaaS(ユニバーサル・マース)」の共同プロジェクトを2024年12月20日より開始しました。本プロジェクトは、交通事業者への介助依頼手配と宿泊施設の予約を一元化する新たなサービスを提供し、「誰もが移動をあきらめない世界」の実現を目指します。
ANAが提供している「一括サポート手配」サービスは、バス、タクシー、鉄道、航空といった交通事業者への介助依頼を一括で行える仕組みです。このサービスに、手間いらず株式会社が提供する宿泊施設予約システム「TEMAIRAZU」を連携することで、移動と宿泊手配を一体化した利便性の高いサービスを構築します。さらに、お客様が「一括サポート手配」に事前登録した障がいやご希望に関する特性情報と、手間いらず株式会社が収集した宿泊施設のユニバーサルルームなどの情報を照合し、お客様に最適な宿泊施設を提案することが可能になります。
まずは、ANAの「一括サポート手配」サービスと「TEMAIRAZU」サービスが既に導入されている宿泊施設を対象に、2024年度中にサービス連携と実証実験を開始します。この実証実験では、宿泊施設のバリアフリー情報(建物入口や部屋までの段差情報、部屋内や共用施設内のバリアフリー設備など)を調査し、サービスの有効性を確認しながら課題の抽出を行います。2025年度には、抽出した課題を解決し、サービスの社会実装を目指す予定です。同時に、「TEMAIRAZU」サービスを未導入の宿泊施設にも対象を拡大し、参加施設を募集していきます。
この取り組みにより、移動に不安を抱える方々が交通機関をスムーズに利用し、さらに宿泊先まで快適に手配できる環境が整います。また、宿泊事業者にとっても、予約管理業務の効率化やお客様対応の負担軽減が期待されます。手間いらず株式会社とANAは、これからもユニバーサルデザインの理念に基づき、移動と宿泊における新たな利便性の創出を通じて、誰もが安心して旅を楽しめる社会の実現に向けて取り組んでまいります。
レポート/DXマガジン編集部折川