犬には『死』の概念はない?
亡くなった飼い主の帰りを待ちつづけた犬といえば渋谷のハチ公が有名ですが、世界にはハチ公に似た犬の逸話が多く存在します。ハチ公は『飼い主の死』を理解できなかったからこそ、渋谷駅に通いつづけたのでしょうか?それとも『飼い主の死』は理解していつつも「どうにかして会いたい」という思いからかき立てられていたのでしょうか?
犬の知能は人間の3歳児程度
犬は高い言語理解能力を有しており、一部の能力において人間の2~3歳児に匹敵すると言われています。人間の子どもが『死』という概念を理解できるのは、一般的に6〜7歳からと言われています。そのため犬も『死』は理解できないと考えられます。
また犬は基本的に「今」を生きている動物です。「未来」のことを心配することはなく、そのため未来の『死』を恐れることもないといわれています。犬には『死』という概念そのものがないのかもしれません。
犬は同居犬の死を理解できるという説も
一方で近年発表された論文では、犬が同居犬の死をきっかけに、悲しんでいるかのような行動の変化を見せるという研究結果も示されています。これは同居犬の死後約半年の間、残された犬の行動を観察したところ、行動に変化が見られたことに基づいています。もし犬が同居犬すなわち仲間の死を理解できるのであれば、同じく「仲間」あるいは「家族」と認識している飼い主の死も理解できるのかもしれません。
どちらの説が正しいのかは、今後の動物行動学の進化を待つしかないでしょう。いずれにしても、本当のところは犬に聞くしかないのかもしれません。
飼い主が亡くなった後に見られる行動
元気がなくなる
飼い主が亡くなった後、目に見えて元気がなくなってしまう子も少なくありません。食欲がなくなってごはんを残すようになったり、お散歩や遊びに誘っても覇気がなかったり、急に老け込んでしまうということもあります。
飼い主を探し回る
「キューキュー」と頼りなさそうに鳴きながら、家の中や外を所在なさげに歩き回って落ち着かないという様子も見られます。突然いなくなってしまった飼い主がまだどこかにいるのではと思って、その姿を探し求めているのかもしれません。
甘えん坊になる
残された家族の後ろをずっと付いて回ったり、家族の姿が見えないと頼りない鳴き声を上げたり、極端に甘えん坊になってしまうこともあります。頼りにしていた飼い主を失って極度の不安に陥っていることが考えられます。
仏壇の前に佇む
たまに聞くのが、飼い主の遺影が飾られた仏壇の前をまるで自分の居場所のようにして丸くなっているという話です。飼い主がそこに眠っていることをわかっているかのような不思議な行動ですが、一説には、愛犬が仏壇の前にいる姿を見た家族が笑顔になったことで、家族を笑わせて空気を和ませようとしているのではとも考えられています。より可能性が高いのは、そこから飼い主の匂いがする、あるいはその場所にいると家族が注目してくれると学習した、とも言われています。
まとめ
「死」という概念そのものが理解できなかったとしても、家族のふるまいや家の中の雰囲気から「もう会えない」ということは理解しているという可能性はあるかもしれません。
愛犬が落ち込んでいる様子が見えたら、無理強いしない範囲でそっと寄り添い、悲しみを分かち合って立ち直っていきたいですね。
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