犬にカルシウムが必要不可欠な理由
1.骨と歯の形成に使われるミネラルであるため
カルシウムは、犬の体内に最も多く存在しているミネラルです。犬の体内に存在するカルシウムのうち、99%が骨と歯の形成に使われています。
成長期の犬にカルシウムが不足すると、十分な栄養が得られなかったことで骨の成長や発達が妨げられてしまい、骨粗しょう症などの骨の病気を発症する恐れがあります。
また、歯の強度を高める作用も低下してしまうため、歯がもろくなったり、歯周病を悪化させやすくなったりなど、口腔内の病気にかかりやすくなる可能性があります。
2.筋肉の収縮に使われるミネラルであるため
犬の体内に存在するカルシウムのうち、1%が細胞や血液に含まれています。
カルシウムは、筋肉内の細胞に貯蔵されており、犬の筋肉が収縮するときに放出されるカルシウムイオンとトロポニン(タンパク質複合体)が結びつくことによって、筋肉が収縮します。
犬にカルシウムが不足すると、筋肉が正常に収縮されず、力が上手く入らなくなることで立ち上がれなくなったり、座ろうとするとしりもちをついてしまったりすることがあります。
3.神経の安定や伝達をサポートするミネラルであるため
カルシウムは、脳や筋肉に信号を送るための神経の伝達もサポートしています。
神経細胞が刺激を受けたとき、細胞内のカルシウム濃度が上がり、伝達の効率に影響を与えます。
犬のカルシウムが不足すると、記憶力が低下し、学習(しつけやトレーニング)の妨げになったり、これまで出来ていたことが急に出来なくなったりすることがあります。
愛犬の成長にあわせたカルシムの与え方と注意点
年齢に合わせたドッグフードを与えること
基本的には、適切なドッグフード選びと、適切な給与量を守っていれば、ドッグフード(総合栄養食)に含まれるカルシウム量で、犬に1日に必要なカルシウム摂取量を満たすことができます。
成長期である子犬には子犬用のドッグフード、成犬には成犬用のドッグフード、シニアにはシニア用のドッグフードを与えるようにし、過不足がないようにしましょう。
乾物1kgあたり1%のカルシウムが含まれたドッグフードを与えること
小型犬と大型犬では1日に必要なカルシウム摂取量が異なりますが、成長期の子犬の場合は、体の大きさに関係なく、乾物1kgあたり1%のカルシウムが含まれたドッグフードを与えることで十分だとされています。
成長期には骨が発達するため、十分なカルシウムが必要ですが、子犬専用のドッグフードであれば、過不足のない安全な範囲でカルシウムを摂取できるよう設計されています。
そのため、ドッグフード以外の補助食品からカルシウムを追加で与える必要は基本的にありません。
ただし、与えるドッグフードが成長期に適したものであるかどうかは、パッケージの成分表示や獣医師の指導を参考に確認しましょう。過剰なカルシウム摂取は逆に骨や関節の健康を損ねるリスクもあるため注意が必要です
過剰摂取をしないこと
子犬は、消化管からカルシウムを吸収する際に、吸収量を適切に調整する能力が十分に発達していません。そのため、カルシウムを過剰に摂取すると、そのまま吸収・保持してしまうことがあります。
過剰なカルシウムの摂取は、骨格形成に悪影響を及ぼし、骨格形成異常を引き起こすリスクがあります。特に成長期の子犬にとって、適切なカルシウム量を守ることが健康な骨の成長に直結します。
そのため、子犬用のドッグフードなど、栄養バランスが調整された製品を使用し、必要以上の補助食品やサプリメントを追加しないことが重要です。適量を守ることで、子犬の健全な発育をサポートできます。
まとめ
犬にカルシウムが必要不可欠な理由を3つ解説しました。
- 骨と歯の形成に使われるミネラルであるため
- 筋肉の収縮に使われるミネラルであるため
- 神経の安定や伝達をサポートするミネラルであるため
カルシウムが不足すると、成長や発育に支障をきたし、骨粗しょう症や骨折のリスクが高まります。一方で、過剰摂取は骨軟骨症や股関節異形成など、骨の異常を引き起こす可能性があります。
愛犬に合ったカルシウム量を摂取することで、愛犬の健康と成長をサポートしましょう。
■関連記事
・犬を飼う前に考えてほしい「飼い主に必要な12の条件」
・犬が『初めての温泉』を経験した結果…なぜか『神々しくなってしまう光景』に1万2000いいね「極めてる感じがいい」「天啓降りてきてて草」
・憧れの大型犬を飼って『案外楽だな』と思っていたら、育犬ノイローゼに…最悪な関係と『嘘のような変貌』が31万再生「まさに愛」と称賛の声
・秋田犬がウンチをしようとしたら、他の犬が暴れ出し…衝撃的すぎる『まさかの光景』が68万再生「パニックで草」「恥ずかしいww」と腹筋崩壊
・愛犬が早死にする可能性も…今すぐにやめたい5つの飼い方