地震の前に犬がおかしな行動をとる事例は意外と多い
地震が起きた後、「家にいる犬が普段とは違う行動をとっていて違和感を覚えていた」という話をよく耳にします。実際、地震の前に犬がおかしな行動をとる事例は多く、「地震を予知できるのでは」と考えられています。
元々野生の勘を持つ犬をはじめとした動物たちは、私たち人間が気付かない些細な異変を感知し、異常さをいち早く察していてもおかしくはありません。
地震前、犬に異常行動が見られるのは地震発生前24時間以内が最も多く、その他にも2〜3日前、1週間前、中には1ヶ月前から様子がおかしかったという事例も報告されています。
犬が『地震前』に見せる異常行動
犬が『地震前』に見せる異常行動で多い例は、以下の通りです。
- 吠え続ける
- 突然ウロウロと落ち着きなく歩き回る
- 普段おとなしい犬が飼い主を噛む
- 体を震わせて怯えた様子を見せる
- 慌てた様子で外に出ようとする
- 元気や食欲がなくなる
突然、以上のような行動が見られた場合は、犬が何かしら不安を感じているサインです。しばらくこのような様子が見られる場合は、地震に注意しておきましょう。
犬が『地震前』に異常行動をする3つの理由
犬は地震の前兆がわかるのではと考えられていますが、現時点で明確な科学的根拠は判明していません。しかし、犬が『地震前』に異常行動をとる理由として、下記のような説が唱えられています。
1.地震による小さな揺れを事前に感知している
私たち人間に地震の揺れが伝わる前から、犬は地震による小さな揺れを感知しているのではと考えられています。犬は人間よりも感覚が敏感なため、些細な揺れや振動も素早く察知している可能性は大いにあるのです。
地震の種類や大きさにもよりますが、犬がこの能力によって地震を感知しているのは、地震発生の数十分前だったり、あるいは1週間前から微弱な振動を感知して、不安がる様子を見せていることもあると考えられています。
2.地震による地鳴りを事前に聴き取っている
振動だけでなく、地震によって発生している地鳴りを聴き取っている可能性もあると考えられています。実際、犬の聴覚は非常に優れているため、私たち人間が聞き取れていない地鳴りを事前に感知していても不思議ではありません。
地鳴りは、地震が発生すると同時に震動した際に発生する音です。人間が体感する前から震動音（地鳴り）が発生しているケースが多いので、この初期段階で犬はすでに地震の音を感じ取っていると思われます。
3.電磁波の変化に反応しているという説も
地震が発生する前にプレートが擦れ合うことで、強力な磁気が発生しているという話があります。これにより発生した電磁波は、地震前の兆候とされる異常な形をした雲の発生や稲妻の発生などにも影響を与えているそうです。
犬はこの時に発生している電磁波を感じ取り、いつもと違う違和感に対して不安を感じているのではないかと考えられています。
ただし、犬と電磁波の関係性については科学的な根拠が明確に判明していないため、可能性の1つとして説が唱えられている状況です。
犬が『地震前』の前兆を見せ始めたら準備を整えておこう
今回紹介したような異常行動が複数見られた場合は、近々地震が発生する（地震による大きな震動を感知する）可能性があります。
なるべくスムーズに避難ができるよう事前に準備しておき、大きな揺れが襲ってきたら安全を確保できるよう、家具が倒れたり扉が開いて物が落下してこないよう予防したり対策を講じておきましょう。
また、日頃から防災グッズをまとめておくことはもちろんですが、家族である犬たちも一緒に避難できるよう準備を整えておくことは大切です。クレートトレーニングを行ったり、避難時に必要なものを一緒にまとめておきましょう。
まとめ
いかがでしたか。現時点で科学的根拠は示されていないものの、犬たちの異常行動の頻度から、私たち人間が感知するより前から地震発生を感じ取っている可能性は非常に高いです。
愛犬の異常行動を見逃さず、早めに避難準備や安全の確保などの対策を考えておきましょう。
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