犬が精神的ダメージを受けた時にする行動や症状
犬が精神的ダメージを受けると、行動や症状となってあらわれることがあります。
急におかしな行動をするようになったとき、急に体の調子が悪くなったとき、病院で検査を受けたけど異常なしだった、ということがあります。そのようなときは、精神的ダメージによる変化なのではないか、ということも考えてみるとよいと思います。
いつからそのような行動や症状があらわれるようになったのか。その行動や症状はどのような場面であらわれるのか。最近、強い刺激を受けるような出来事はなかったか。最近、急な暮らしの環境の変化はなかったか。
愛犬の異常や行動や症状が見られたら、それ以前のことを少し思い返してみてください。もしかしたらどこかに、見逃すべきではないストレスサインを見せていたかもしれません。
1.慢性的な下痢
犬が精神的ダメージを受けると、慢性的な下痢の症状があらわれることがあります。
1日に何度も下痢をするとき、下痢が2日以上続くとき、下痢に粘液や血液が混じっているときは、すぐに動物病院へ行きましょう。
1日数回の排便のうち、良いうんちのときもあれば軟便や下痢のときもあたり、1週間分の排便のうち、良いうんちのときもあるけど軟便や下痢のときもあったりします。
このような状態が続く場合や、体の健康状態に問題がなく下痢が続くのは、ストレスサインであると考えてよいと思います。
2.慢性的な嘔吐
犬が精神的ダメージを受けると、慢性的な嘔吐の症状があらわれることがあります。
1日に何度も嘔吐するとき、吐くものがないのに吐き出そうとするとき、嘔吐物に血液が混じっているときは、すぐに動物病院へ行きましょう。
ごはんを食べてしばらく経ったとき、未消化の状態のものを嘔吐することがあれば、食べさせ方を工夫してみてください。
「ドライフードにお湯をかけてやわらかくしてから与える」「ウェットフードを与える」「1回分の量を減らし、1日3~5回に分けて与える」などです。
犬は、ごはんやおやつを食べすぎたとき、空腹時間が長くなりすぎたとき、嘔吐することがよくあります。1回嘔吐した程度では心配ありません。しかし、体の健康状態に問題がなく嘔吐する日が続くのはストレスサインである、と考えてよいと思います。
3.慢性的な痒み、執拗にカキカキする
犬が精神的ダメージを受けると、慢性的な痒みの症状や執拗にカキカキする行動があらわれることがあります。
もともとアレルギーがある犬の場合、ストレスがかかることでさらに症状が悪化することがあります。しつこく掻くことでさらに痒みがひどくなり、悪化してしまうことがあります。引っかき傷や出血が見られる場合には、すぐに動物病院へ行きましょう。
4.特定の部分を舐め続ける
犬が精神的ダメージを受けると、特定の部位を舐め続ける、という行動があらわれることがあります。
よくあるのが、「手や足の裏を舐め続ける」という異常行動です。その結果、肉球の乾燥・肉球のひび割れ・皮膚の痒み・皮膚のただれ・出血など、皮膚疾患の原因になることがあります。
指の間に炎症が見られる指間炎になってしまうこともよくあります。
特定の部分を舐め続けるのはストレスサインである、と考えてよいと思います。この行動があらわれたときに大事なことは叱らないことです。何もしないで様子を見て、舐め続ければさらに悪化します。必ず動物病院を受診しましょう。
まとめ
犬が精神的ダメージを受けた時にする行動や症状を4つ解説しました。
- 慢性的な下痢
- 慢性的な嘔吐
- 慢性的な痒み、執拗にカキカキする
- 特定の部分を舐め続ける
精神的ダメージによる症状や行動は、診察や検査を受けても原因が分からない、セカンドオピニオンを受けてみたけど解決されない、ということがあります。
(今までこんなことなかったのに…)と感じられる行動や症状はストレスサインと考え、最近の出来事を振り返ってみましょう。もしかしたら、思い当たる原因が見つかるかもしれません。
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