友達がいないなら作ればいいのです。
必要なのはペンとカッター、そしてダンボール。材料たった3つで生成した“友達”との飲み会の様子を収めた画像が、Xで話題です。
Xユーザーの「etoxu」さんが投稿した画像には、自室と思しき場所で、ダンボールに描かれた女の子2人と楽しそうにカードゲームで遊んでいる様子が写っています。
ゲームはetoxuさんの手番なのでしょうか。手前の女の子は床に斜め座りをして様子をうかがうような笑みを浮かべ、奥の女の子は布団に潜って頬杖を突きながら楽しげに微笑みかけてきています。
etoxuさんが次に出す手によってこの回の趨勢が変わるかも……というちょっとしたドキドキ感。各人の手元にあるストロングゼロのロング缶と、未開封の雪の宿が、夜の長さを物語るようです。
女の子たちは2人ともダンボールに描かれた存在なのに、ダンボールの色味やetoxuさんの個性的なタッチが、なんとも言えない温かみを醸し出しています。
etoxuさんが添えている「今見てもいい写真」というコメントには同意しかありません。
いったいなんなのでしょう、この写真から漏れ出てくる“あの頃”感というかノスタルジーというかは。100%虚構なのに、120%のリアリティがあります。
もともとダンボールに絵を描くのが好きで、ときどき作品をネット上にアップしていたというetoxuさん。
ダンボールの友達との飲み会というアイデアを着想したきっかけについては「友達が居なさすぎて、『友達と家で飲みながらカードゲームで遊ぶ』という夢を、せめて写真の中で叶えようとしてしまったのかも…」と話しています。切ない。
飲み会に参加した友達2人は、その場で考えたオリジナルキャラクターのため、名前は不明。飲み屋でたまたま隣の席になって仲良くなったからノリで家に呼んだ、みたいなストーリーを感じてよいですね。
ちなみにetoxuさんは2人について「お酒が好きで、明るくてノリが良い人たちだと思います」と話しています。
飲み会の最中の気持ちをうかがうと「飲み会を開いているときは、ほんとにお酒を飲んでいたので楽しい気分でした!」とetoxuさん。
ただ終了後については「一人で散らばったダンボールの破片などを片付けるのが寂しかったです」とのこと。2人とも楽しすぎたか飲みすぎたかして、片付けを忘れて帰っちゃったみたいですね。たぶん悪気はなかったと思います。
切なさと楽しさが詰まったこの1枚が撮影されたのは、今から9年前の冬。現在も定期的に開催されているのか聞いてみたところ、残念ながら9年前が最初で最後だったそう。
しかしダンボールの友達自体はその後も生み出しており、夏を謳歌するなど楽しそうな写真がXには上がっていました。ダンボールの友達、どこかで一度は作ってみたいですね。
<記事化協力>
「etoxu」さん(@etoxu)
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025020105.html