ソーシャルネットワーキングサービス「mixi(ミクシィ)」を運営する株式会社MIXIは12月16日、突如としてiOS、Android向け新サービス「mixi2」を開始しました。
mixiと言えば、2000年代に大流行した国産SNS。運営から直接発表が行われていないにもかかわらず、Xでは瞬く間にトレンド一位になるなど、大きな話題になっています。
mixi2は、初期のmixi同様、18歳未満利用不可の完全招待制を採用。利用を開始するには、すでにmixi2を利用しているユーザーから招待を受ける必要があります。
アプリをダウンロードし、招待リンクを経由した上で、IDやメールアドレス等を登録すると利用可能に。mixi2という名称となっているものの、今のところmixiとのデータの共有や関連付けといった互換性はなく、完全に別のSNSとしてローンチされています。
利用形式としては、短文を投稿(ポスト)することで、自身のフォロワーと内容を共有できるという、XやThreads、Blueskyといった他のSNSと似た内容となっているものの、「フォロー」タイムラインがデフォルトとなっており、身近な友人知人の間で盛り上がっている話題が優先して表示される仕様。繋がりたい人とのコミュニケーションが、より密になっていくこと目指しているようです。
また、mixiにもある「コミュニティ」機能は健在で、共通の趣味を持つ仲間等、複数人の人が集まり、投稿・会話する場所を作成可能。さらに、「イベント」機能で同じアニメ作品やスポーツ中継を同時に見ながら投稿したり、「エモテキ・リアクション」機能で投稿文やリアクションにさまざまなエフェクトを付けることも可能。特に個人間のやり取りに特化したSNSと言えるでしょう。
国産SNSを長く運用してきた株式会社MIXIだけに、他のSNSに欲しかった機能が充実している印象で、「Twitter2」との呼び声も。SNS上の反応を見ても「いろんなSNSのいいところとってる、覇権あるかも」「いじってみてるけど人が来て盛り上がれば他のSNSより遥かに良さそう」と、サービス開始初日ながら、早速好印象を抱いたユーザーが多くいるようです。
また、関連ワードとして「サンシャイン牧場」や「怪盗ロワイヤル」といった、かつて一世を風靡したゲームアプリの名前もトレンド入り。残念ながらmixi2にはゲーム機能は実装されていないため、落胆の声も見られましたが、それだけmixiが潜在的なユーザーを抱えているということの表れでもあるでしょう。
加えて、ローンチしたばかりで、おそらく多くのユーザーが一斉に利用を開始したと思われますが、これに伴ってサーバーが落ちたり、動作が重くなったりといった不具合が一切発生していないところも、高く評価されているポイントです。
まさしく、滑り出しとしては順風満帆なスタートを切ったように見えますが、過去mixiでは先述のような独自路線を廃止したことで、ユーザー離れを起こしたことも。SNS全盛期ともいえるこの時代に、どのような価値を創造していくのか、今後の動向にも注目が集まりそうです。
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024121702.html