ラーメンにパンはあうのか、しかも「チーズパン」。なんとも言えない奇妙な組み合わせではありますが、これが美味いらしい。
実は天下一品の一部店舗では、そんな奇妙な?メニューが販売されています。
確かに、ラーメンの麺もパンも同じ小麦粉。相性はいいはずですが、チーズは本当にあうのでしょうか?自宅で再現して食べてみました。
■ 天下一品の「チーズパンラーメン」とは
天下一品の「チーズパンラーメン」とは、一部店舗に存在する知る人ぞ知るメニュー。
公式サイトの紹介によると、イタリア産の粉チーズ「グラナ・パダーノ」をのせたフランスパンを、「こってりスープ」にひたして食べる。これが美味いらしいのです。
一方、天下一品の公式Xでは、
食わず嫌いはもったいない!!
実は社内でも最初は「ラーメンにパンは合う訳ない」と評判が悪かったメニュー『チーズパンラーメン』
パンにこってりスープをたっぷり絡めるのがもうたまりません
と、社内でも半信半疑のいわくつきのメニューだったことが紹介されています。
いやいや、半信半疑どころか、この状態では「疑」しかないですよ。とはいえ、興味津々。食べたい欲求にかられます。
しかしながら、筆者地元には「チーズパンラーメン」を販売する店舗はないので……わかりました、であればつくりましょう。「チーズパンラーメン」を。
どうせならば、食材を同じにして再現を試みます。
■ 天下一品の「チーズパンラーメン」を再現するため食材調達
ということで、まずは天下一品に「ラーメン」を調達しに行きます。さすがに、「チーズパン」を持って店内で食べるという行為はマナー違反となるので、「お持ち帰り」をします。
つづいて「フランスパン」と「チーズ」の調達です。
「チーズ」は、グラナ・パダーノという、あまり聞いたことがない名前のチーズを使っているので、案の定コンビニ等では売られていませんでした。しかし「成城石井」にはあったので、そこでゲット。
フランスパンはどこでも売られているので、簡単に調達完了。
■ 天下一品の「お持ち帰り」の中身
天下一品「お持ち帰り用」の中から今回は、「こってりスープの具アリ」をオーダー。ちなみにお持ち帰り用といいつつも、自宅で調理するタイプです。
セットは春から冬前頃まで限定の、有料保冷バッグに入れて渡されました。公式サイトの説明によると「具アリ」の商品の場合には「食品事故防止」を目的に、季節を限定してこの保冷バッグに入れて渡しているそうです。なお、保冷バッグを持参すればその分「別途費用不要」とのこと。
さて、「こってりスープの具アリ」のセット内容は、麺、スープ、具材と説明書。筆者購入時の合計金額は、有料保冷バッグ含めて920円税込でした。(価格は店舗により異なる可能性があります)
次に中身を細かくみていきましょう。
スープは天下一品の代名詞「こってりスープ」。原材料を見てみると、今まで気にしていませんでしたが実は「白湯スープ」なんですね。このスープ単体で味見してみましたが、“いつもの味”は感じられませんでした。やはりお湯をいれて初めて完成するようですね。
続いて具材。ネギや、メンマ、チャーシューなどの生食材がパックに入っていました。
次は「麺」。細いストレート麺が特徴です。
天下一品のほうは、説明書どおりに調理していきます。
続いてチーズパンを作るため、グラナ・パダーノを切ってパンにのせます。
試しにこの状態で食べてみましたが……うーん、ちょっと味が濃いですね。匂いのクセも割と強く、これが本当にラーメンにあうのかと、不安しかありません。
そして、チーズパンはトーストして食感をだします。
その間にラーメンを茹でて盛り付けて完成。自宅で「天下一品」が食べられるなんて、贅沢です。
ただ、今回はこれで終わりではありません。
■ 天下一品の「チーズパンラーメン」を作っていく
今回は、「天下一品」のラーメンに、このチーズパンをのせて食べる、これが使命です。
そのままでも美味しいのに……。
ということで食材が揃いました。見た目は朝の爽やかな朝食感があって良い。
これらをここでいよいよ「フュージョン」!
これで完成です。
見た目はそれほど悪くない、というかなんか美しくも見える。元々あった、こういう料理のようにも見えてくるのが不思議です。
まずは純粋に「ラーメン」だけを食べていきます。
いただきます。うん、お店と同じ味の「こってり」としたスープです。麺の硬さも自分好みに調整できるので、これはもしかしたら家で作る方がより好きな味になるのかもしれません。
そして、いよいよ「チーズパンラーメン」です。
美しい見た目に騙されるのは最初だけで、実際に食していくとその奇妙さが浮き彫りになるはず!
では食べていきます……
ハッキリ言おう。これはあう!!パンの食感と、こってりスープが、まるで「コーンポタージュスープ」にパンを浸して食べているかのよう。
そして不安材料だった「チーズ」は、これまた絶妙。クセは全く感じず、互いの「嫌なクセ」を打ち消し「旨味」だけを残している。むしろ相乗効果を高めているように感じます。
控えめに言って「パねえ」旨さ。
また「辛子味噌」もついていたので、お好みで味変をさせることも可能。これもまた美味しい。
いやはや驚きです。最初は大変失礼ながら「ゲテモノ」のようなジャンルで扱おうとしていた自分が恥ずかしい。正直「ライター」としては、絵的にど直球な「ゲテモノ」に寄せたかった気持ちはあるのですが、嘘はいけません。純粋に、「美味しい」のです。
よく考えれば、ラーメンに「チーズ」を入れるというレシピはたくさん存在しています。また「味噌ラーメン」には「バター」を入れるわけだし、ラーメンと乳製品の相性はいいはず。
よって、世の中の噂通り「天下一品」の「チーズパンラーメン」は味としても食材としてもしっかり「おいしい」の方程式が成立しているのです。ということでこの「チーズパンラーメン」、ぜひとも全店舗で展開してほしいものです。
<参考>
中華そば専門店天下一品チーズパンラーメン登場
お持ち帰り商品の販売について
(たまちゃん)