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温泉民宿が悲痛な叫び「水やお湯を出したままにしないで!」


「お風呂を使った後に水やお湯を出したままにしないで!」温泉民宿が悲痛な叫び

 ここのところ頻繁に耳にする「エネルギー価格の高騰」「値上げラッシュ」といったワード。ほとんどの方が家計を圧迫して困っていることでしょうが、それはもちろん一般家庭だけではありません。

 青森県十和田市にある「温泉民宿 南部屋(なんぶや)」がツイッターでつぶやいた、温泉宿ならではの「悲痛な叫び」に共感の声が寄せられています。経営努力を水の泡にしてしまうこの問題、絶対に知っておくべき。

「お願いだから風呂入ったらカランのお水やお湯をちゃんと止めてくれ!確認して出てくれ!!

浴室を常に監視できる訳じゃないから、気付いた時には既に大量の水や灯油が垂れ流しになってるんです!!

ウチの規模ならこうした細かい無駄が無ければ、値上げしなくても済むかもしれないんだ!!」

 ……なんということでしょう、これはたしかにとんでもないマナー違反。自分の家であれば間違いなく、水道を使わない時は蛇口を閉めるはずですが……温泉だから良いとでも思っているのでしょうか。

■ 温泉施設であっても、水やお湯を使うには当然費用がかかる

 南部屋の湯はたしかに天然温泉、源泉100%かけ流しですが、それはあくまで浴槽の話。当然ですが蛇口の水やシャワーのお湯は水道を引いて、湯を沸かしているため、一般家庭同様に費用が発生します。

 特にお湯の場合は水道代に加え、ボイラーの稼働による灯油代もかかってしまいます。しかしながら、こうした出来事により発生した費用が、宿泊代金に別途上乗せされることはありません。ですから使用後の確認不足による閉め忘れや、「閉めなくてもいいや」といった気の緩みが起きてしまうのでしょう。

 南部屋は元々低料金でサービスを提供してきた民宿で、食品や電気代、燃料などの値上げが報じられる度に、宿泊料金の維持について頭を悩ませていたそうですが、その矢先の今回の出来事。浴室チェックの際、蛇口から湯が全開で垂れ流されているのを見て、運営者の田村さんは「やりきれなさと怒りがこみ上げてきた」と言います。

■ 出しっぱなしは週に2、3度発生 値上げもやむなしの切迫した状況に

 今回のような水や湯の出しっぱなしは週に2、3回ほど発生しているそうで、繁忙期になればさらに頻度は増えるのだとか。小さな民宿だからこそ、こうした抑えることの出来る経費が膨らんでしまうことで、宿泊料金を上げざるを得ない、という状況になりつつあるのです。

 しかしながら逆を言えば、皆がマナーをしっかり守りさえすれば、その効果も絶大。「出来れば値上げせずに乗り切りたいのが本音で、今回のような水や灯油の細かい無駄が無くなれば、値上げを考えなくても良くなる可能性は高いです」と、語る田村さんの胸の内を、ぜひ汲み取ってあげたいものです。

 これはもちろん南部屋に限ったことではなく、温泉施設の規模に関わらず、当たり前のように行われるべきこと。限りある資源を無駄にしないためにも、水やシャワーを使った後は栓をしっかり閉める。日本の文化である「温泉」を存続させていくためには、利用者側の心遣いも大切なのです。

<記事化協力>
温泉民宿 南部屋(なんぶや)さん(@nanbuya_towada

(山口弘剛)

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