絶賛放映中のNHK大河ドラマ「どうする家康」に関連したイベントが、静岡県浜松市「浜松まつり」最終日の5月5日に行われます。本イベントは「家康公騎馬武者行列」というもので、主演の松本潤さんはじめ、ドラマに出演している俳優が浜松の街中をパレードします。
しかし、この行列を見るには「観覧エリア入場チケット」が必要となり、22000人の抽選で当選した方のみが観覧可能。そうなってくると予想されるのが、チケットの「転売」。予想通り早くもチケットの「転売」が始まっていました。
まぁ、転売する人にとっては転売非難されようがどこ吹く風かもしれませんが、買おうとしているそこのあなた!この記事最後まで読んで!結論から言うと、買おうとしているそのチケット使えません。
■ 家康公騎馬武者行列とは
「浜松まつり」は毎年5月ゴールデンウィーク期間に開催されているイベント。毎年楽しみにしている地元民は少なくありません。特にコロナ渦中は、中止、規模縮小と続いており、今回は「飲酒禁止」の制限があるものの、それ以外は久しぶりに「ほぼ従来通り」の規模で開催が予定されています。
家康公騎馬武者行列の当日はゴールデンウィークの中日ということもあり、浜松市には「浜松まつり」を楽しみに県外からも多くの人が訪れます。ただでさえ人があつまる状況下、あの松本潤さんが浜松の街中をパレードするというのですから、市は事前に「観覧エリア入場チケット」の導入を発表していました。
ただし、チケットの募集人数は22000人。今回観覧希望する場合には、狭き門の抽選に事前に当たらなければなりませんでした。当然チケットは「プレミア化」。4月23日の当選発表以降、早速ネットでは「転売」が行われています。
■ 無料チケットが30000円で転売
さて、転売価格はどれほどでしょうか。実際にSNSで転売している方のツイートを見てみると、30Kと記載があります。つまり30000円ということになります。なお、取引を行うには、DMからというパターンが多いようです。
ネットでは「観覧チケットの転売ヤバいな。」「マジでこれは腹立つ」「こんなヤツらが当たってるのがまじ許せん」など浜松市民が怒り心頭の様子。あらかじめ言っておきますが、絶対に購入してはいけません。
■ 転売チケットを購入するとどうなる?
今回の「家康公騎馬武者行列」の転売チケット、これを購入し、めでたく「松潤」をみることができるだろうか。
答えは「ノー」です。公式サイトによりますと「いかなる理由があっても権利譲渡はできません」との記載があります。
また「こうした行為が判明した場合はご観覧をお断りさせていただきます」と強い注意書きもされていました。
■ 浜松市にも聞いてみた→転売チケットでは「入場できません」
また、本件について「浜松市シティープロモーション課」に確認したところ、公式サイト同様「入場できません」とのことでした。
入場時に本人確認を取り照合して違えば、観覧できないとのこと。
これも公式サイトにはあらかじめ「イベント当日は、入場時にすべてのご来場者様を対象とした本人確認を行います。本人確認書類をご持参ください」と明記しています。
しかも、転売されたチケットは払い戻しなどできるはずもなく、結果購入者は残念な結果に終わるはず。また、当日天候の問題でイベントが中止となっても、当然に払い戻しなどないでしょう。もはや泣き寝入りするしかないのです。つまり、どうしても見たいからといって「転売で購入」は絶対にオススメできません。
なお令和元年施行の「チケット不正転売禁止法」では無料チケットの転売は対象外(出典:政府広報オンライン)と解釈されていますが、今回は「運営側が禁止事項をしっかり明記・告知」しているため、転売行為が運営にもたらす不利益が確認できれば、別の罪に問われる可能性は否定できません。
法律判断は1つがOKでも、その他条件やもたらす影響度合いによっては別の法律でNGと判断されることは珍しくありません。おそらく転売している人はネットで検索して「対象外」の条件だけを知り「無料だから大丈夫!ヒャッホーイ」と軽く考えてやっているのでしょうが、行動する前に「その行動やもたらす影響が別の法にふれないか」という可能性も考える必要があると言えるでしょう。考えられなければやるべきではありません。
まさに「どうする転売」といった状況となってしまうので、転売チケットを買う余裕があるのであれば、せっかくなので美味しい浜松グルメを満喫するほうが賢明です。
<参考>
家康公騎馬武者行列@浜松まつり 応募について(浜松市)
政府広報「チケットの高額転売は禁止です!~チケット不正転売禁止法」
(たまちゃん)