返信用の封筒で、へりくだって宛名の末尾に「行」と書いてあったら、消して「様」と敬称を書き直しましょう……というのは、ほぼ常識といってもよいビジネスマナー。逆に、書き直す手間が省けるよう、あえて宛名に「行」を付さない返信用封筒を用意する方もいるようです。
今回ご紹介するのも「行」を省き、消して書き直す必要のない返信用封筒が写ったツイート。しかし誤算だったのは、名前が「裕行」だったため、最後の「行」を勘違いされて「様」に直されてしまったのです……。
こんな返信用封筒が返送されてきたのは、Webサイト制作・デザイン会社の株式会社CRANKSで、代表取締役副社長を務めるおぎのさん。ツイートで紹介されている通り、お名前は「裕行」さんです。
おぎのさんに事情をうかがうと、この返信用封筒(レターパック)はクライアントとの契約に関連し、書類をやり取りする必要から用意されたものだったとのこと。事前に宛名シールを貼付し、わざわざ「行」を消して「様」に書き直す必要がないよう、宛名には住所と社名、そして氏名だけが記載されていました。
ところが、おぎのさんのお名前が「裕行」だったため、末尾に「行」の文字が。しかも「行」を抜いても「裕」という名前が成立してしまい、先方に勘違いされてしまったようです。
もともと、この案件は社内の別の方が主に担当していたものだったそうです。なので「僕のフルネームは知らなかった可能性が高いです」と、おぎのさんは話してくれました。
この宛名を目にしたおぎのさん。「一瞬フリーズした後に爆笑しました(笑)。負の感情は一切なく、『なるほど、こういうことがあるんだなー!』と納得しました」と、ご自身の名前にトラップが潜んでいたことを認識したのだとか。
ひょっとしたら、先方は「この『行』は名前なのか、それとも……。わざわざ確認の連絡をするのも変だし、どうしたものか……」と、ひとしきり悩まれたのかもしれません。今回は勘違いで「様」と直してしまいましたが、この方も普段は真面目で丁寧なお仕事をされる方なのかもしれませんね。
<記事化協力>
おぎのさん(@ogino_Design)
(咲村珠樹)