全国には色々な駅名があり、鉄道ファンの間では駅名を使ったダジャレが交わされることもあります。それだけ駅の名前は身近に感じられているのかもしれません。
鉄道の切符を印刷している会社の公式Twitterアカウントが、北海道出張の合間にとある駅へ立ち寄り、駅名にちなんだダジャレを投稿しました。
北海道はJR根室本線にある「札内(さつない)」駅で、財布に紙幣(札)がない様子を写真付きでツイートしたのは、関東交通印刷株式会社の公式Twitterアカウント。鉄道切符の中でも「硬券」と呼ばれる厚紙(板紙)製の切符を活版印刷で手掛けることで知られ、A・B・C・Dの4種ある規格をすべて製作できる日本唯一の会社です。
ツイートしたご本人である、関東交通印刷のTwitter担当者さんに話をうかがうと「出張先の移動中に、たまたま札内駅の前を通り、撮影しました。駅名が平仮名でしたので、札が財布にないということをイメージして撮影し、今の不景気なご時世を伝えたく、Twitterに投稿しました」とのこと。
この札内駅、帯広駅から根室方面へ1駅進んだ幕別町の札内中央町にある駅ですが、地名と駅名は近くを流れる札内川に由来します。アイヌ語の「サッ・ナイ(乾く・川)」を日本語の発音にあてたもので、季節によって流量が減り、河床が露出するほど干上がってしまう川だから、ということのようです。
北海道にはこのような季節によって涸れてしまう川がいくつもあり、その川に由来した地名や駅名も。今回のダジャレツイートには、2020年に廃止された札沼線(学園都市線)の「おさつない(於札内)」駅を挙げるリプライを寄せた方もいて、これは於札内(オ・サッ・ナイ=川尻が乾く川)川に由来する地名・駅名でした。
ほかにもダジャレに使える駅はいくつかあり、JR横浜線と東急東横線には神奈川県横浜市内に「次の停車駅はきくな」と車内でアナウンスされる「菊名」駅があります。日頃聞き流している駅名でも、ひょっとしたらダジャレのネタになるものがあるかもしれませんよ。
<記事化協力>
関東交通印刷株式会社公式Twitterアカウント(@koukenticket)
(咲村珠樹)