こういう構図を見ると、脊髄反射的に「家政婦は見た!」と言ってしまうのは、昭和生まれの日本人の脆弱性でしょうか。
本日の美人猫は、石崎秋子役の市原悦子似の眼光の鋭さをたたえるタビー柄。奥さまがこっそり電話をかけた相手や、旦那さまが家族に見せない携帯でLINEする相手や、なぜかお金をたくさん持ってるお嬢さまが連れてくる怪しいお友達など、上流のご家庭内のスキャンダルやゴシップを見逃さない目であります。
そーいったスキャンダルのないご家庭においても、同居する人間が何をやってるか、ご飯の用意をしているか、トイレの掃除をしているか、病院に連れて行こうとしてないか、お風呂に入れようとしてないか、カリカリを買い忘れてないか、寂しかないか、お金はあるか、友達できたかとか、ありとあらゆることを猫はこんな目で観察しているのでありまして、その観察眼を持ってすれば、人の心を読むのはいとも簡単なのです。
そして、観察眼があるからこそ、「この人は自分に愛情を持っているな」とすぐ分かってくれるのに違いありません。あなたと暮らす猫も、あなたのことをきっとお見通しなのであります。
[Photo by Kazuky Akayashi on Unsplash]