猫ってのは、どうして人を、じっと見つめるのでしょうか。
時に指導者や監督者のように厳しく、時に親のように慈愛に満ち、時に子どものように真っ直ぐに、時には後ろめたさに逸らしたり。猫の目は、コロコロ変わるものの代名詞ではありますが、その瞳の奥に秘めたものは変わらないのではないかと思われます。猫は環境の変化を嫌う動物だとも言われます。信頼する人間への眼差しは、「変わらずにそばに居なさいよ」という変わらぬ思いの裏返しなのではないかと、こんな瞳を見ていると想像されるのであります。
[Photo by manuelsvay]