猫の嘔吐や粗相は避けられない?

猫は、嘔吐や粗相が多いというイメージがあります。病気かどうかの判断にも役立ちますので、まずは猫が嘔吐や粗相をする理由を知っておきましょう。
猫が嘔吐する主な理由
吐瀉物が毛の塊の場合は、セルフグルーミングで飲み込んでしまった自分の抜け毛を吐き出しています。春と秋の換毛期によく見られる現象で、こまめなブラッシングで飲み込む抜け毛の量を減らしてあげることができます。
吐瀉物が白い泡の混ざった透明の液体や黄色い液体の場合は、胃液や胆汁です。病気や異物誤飲以外の原因でこれらを吐く場合は、空腹等による胃の不快感からくると考えられます。
消化しかけたフードを嘔吐するのは、一気に早食いをしたときによく見られます。これも空腹が引き金になることが多いため、1回の食事量を減らして給餌回数を増やし、空腹時間を作らないように工夫してみると良いでしょう。
ただし、嘔吐以外の症状も見られる場合は、異物誤飲や消化器系の疾患の可能性があるため、早めに動物病院で診てもらうことをおすすめします。
猫が粗相をする主な理由
猫はとても綺麗好きな動物で、汚れたトイレを使いたがりません。飼い主さんの不在時間が長くなりトイレが汚れてしまうと、排尿を我慢して膀胱炎になることもある程です。
猫の性格によっては、「早くトイレを掃除して!」というアピールとして、わざとトイレの近くの床に排泄することもあります。病気や加齢の影響での粗相は仕方がありませんが、汚れたトイレが理由の粗相を予防するためには、こまめなトイレ掃除が欠かせません。
猫の嘔吐・粗相でダメージを受けやすいもの

1.畳・カーペットなどの床材
嘔吐や粗相をする場所のトップは、床です。フローリングであれば掃除も比較的楽にできますが、畳やカーペットの場合は大変です。手を尽くして掃除をしても色やニオイが抜けず、カーペットを丸ごと取り替えるハメになったという方もいるのではないでしょうか。
2.ソファ・ベッドなどのクッションやマット、掛け布団
ソファやクッションなどのリビングにあるリラクゼーション用品、ベッドや掛け布団などの寝具類は、ふかふかと柔らかくて居心地が良く、飼い主さんのニオイが染み付いているために、猫が好んでくつろぐ場所になりやすいです。これらは大きなものが多く容易に洗濯できないため、色やニオイが消えずに苦労される方も多いでしょう。
3.壁・襖
未去勢のオス猫は、ニオイの強いおしっこを高い位置にかけてマーキングを行います。部屋の戸や襖、外との境目の壁などに行うことが多いです。人目につく場所で、きついニオイもするため、来客を迎えることが難しくなる場合もあるでしょう。
4.コンセントに刺さったプラグ
コンセントに溜まった埃に水分(湿気)が加わると、湿気を吸った埃からスパークが起こってプラグの一部が炭化し、最終的に発火することがあります。トラッキング現象と呼ばれ、電力会社のホームページなどでも注意喚起されています。
猫がコンセントに刺さったプラグに吐瀉物やおしっこをかけてしまうと、このトラッキング現象を招く原因になる可能性があるため、大変危険です。
5.常設の家電製品
家電製品も、猫の吐瀉物やおしっこで故障してしまう可能性があります。ポップアップ式のトースターやドライヤーなど、吐瀉物やおしっこが内部に入りやすい形態の家電製品は、特に注意が必要です。
布団や家電を守るための防御策

タイル式のマットを使用する
一枚の大きなカーペットをタイル式のマットに変更すると、汚れた部分だけを取り外せるので洗濯が楽になります。和室に合うデザインを選べば、畳も保護できます。
壁や襖に爪とぎ防止用のシートを貼る
壁や襖には、猫の爪とぎ防止用のシートを貼ることで、後始末がしやすくなるでしょう。しかし根本的に解決するのであれば、マーキングを減らすために去勢手術を検討しましょう。
ベッドやソファには防水カバーをかける
ベッド、ソファ、布団類などに防水カバーをかけることで、後始末がしやすくなります。また飼い主さんの留守中は、寝室への出入りができないように扉を閉めておくというのも良いでしょう。
コンセントや家電製品はカバーや片付けで猫の視界から外す
使用していない家電製品は猫の手の届かない棚の中などにしまいましょう。プラグを挿しておかなければならないコンセントには、コンセントカバーを設置することで直接吐瀉物やおしっこがかからないように防御できます。
まとめ

猫たちは、飼い主さんに意地悪をしようとカーペットや布団、家電製品などに嘔吐や粗相をするわけではありません。猫も吐くのは辛いですし、トイレも気持ちよく使いたいはずです。食事の与え方やトイレ掃除を工夫し、まずは嘔吐や粗相の機会を減らし、被害を最小限に抑えましょう。
その上で、ダメージを受けやすいカーペット、布団、ソファ、家電製品やコンセントなどに対策を行い、火事や故障などの事故を防ぎ、汚れも除去しやすくなるように対策しておきましょう。
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