猫に毒となる「危険な食べ物」8選

1.ネギ類
ネギ類には「有機チオ硫酸化合物」や「アリルプロピルジスルファイド」という成分が含まれており、猫が摂取すると赤血球を破壊し、溶血性貧血を引き起こす可能性があります。
少量でも重篤な症状を招くことがあり、加熱しても毒性は失われません。症状としては、嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失、貧血による粘膜の蒼白、黄疸、血尿などが挙げられます。適切な治療がなされなければ死に至ることもあります。
個体差が大きく、少量で中毒を起こす猫もいるため、人間の食べ残しや調理くずにも注意するようにしましょう。
2.チョコレート・ココア
チョコレートやココアの原料であるカカオには「テオブロミン」という成分が含まれており、猫はこの成分を分解・排出する能力が低いため、体内に蓄積され中毒症状を引き起こします。
症状は摂取量やカカオ含有量によって異なり、軽度では嘔吐、下痢、落ち着きのなさが見られますが、重度になると頻脈、不整脈、震え、痙攣、呼吸困難などに陥り、最悪の場合は死に至ることもあるようです。
特にカカオ含有量の多いダークチョコレートは少量でも危険性が高いため、飼い主さんが食べるときは注意するようにしましょう。
3.アルコール
猫はアルコールを分解する酵素を持たないため、人間以上にアルコール中毒になりやすいと言われています。
わずかな量でも摂取すると、酩酊状態、嘔吐、下痢、運動失調、呼吸困難、低体温、意識障害、最悪の場合は昏睡状態から死に至ることもあるので、注意が必要です。
特にアルコール度の高い酒類は少量でも命に関わるため、猫が舐めることのないよう、取り扱いには注意しましょう。口に入った場合は、すぐに獣医師の診察を受ける必要があります。
4.カフェイン
コーヒー、紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは、猫にとって毒となる成分です。摂取すると中枢神経を興奮させ、嘔吐、下痢、興奮、落ち着きのなさ、頻脈、不整脈、震え、痙攣などの神経症状を引き起こします。
重度になると呼吸不全や全身性のうっ血、出血が見られ、命に関わることも。摂取後1〜2時間で症状があらわれることが多いですが、子猫は体が小さく解毒機能も未発達なため、少量でも重篤化しやすいので、特に注意が必要です。
5.ぶどう・レーズン
ぶどうやレーズンは、猫が口にすると中毒症状や急性腎不全を引き起こす可能性があります。具体的な原因はまだ解明されていませんが、腎臓に深刻なダメージを与えることが報告されているので、注意が必要です。
症状は摂取後2〜5時間であらわれることが多く、嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失、腹痛、多飲多尿、そして尿量減少などが挙げられます。
少量でも中毒症状を引き起こすことがあり、最悪の場合、命を落とすこともある、非常に危険な食べ物です。干しぶどうやぶどうジュースなどの加工品も同様に危険なので、口にしないように気を付けましょう。
6.アボカド
アボカドには「ペルシン」という殺菌作用のある毒素が含まれており、人間には無害とされていますが、猫にとっては有害です。
摂取すると嘔吐、下痢、軟便などの消化器症状に加え、重症化すると呼吸困難や痙攣発作を引き起こし、命に関わることもあります。
アボカドの葉や種にもペルシンが含まれているため、観葉植物として置いている場合も猫が触れないよう注意するようにしましょう。
7.生の肉・魚・卵
生の肉や魚、卵には、サルモネラ菌や大腸菌などの細菌、あるいは寄生虫が潜んでいるリスクがあります。これらを猫が摂取すると、食中毒による嘔吐、下痢、発熱などの消化器症状を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
また、生の魚にはチアミン(ビタミンB1)を分解する酵素が含まれているものもあり、長期的に与えるとビタミンB1欠乏症を引き起こすことがあります。
生の卵白にはビオチン(水溶性ビタミンB群のひとつ)の吸収を阻害する成分が含まれており、皮膚や被毛の健康に影響を与える可能性も。加熱することでこれらのリスクは低減されますが、人間用の味付けは塩分過多となるため注意が必要です。
8.牛乳
多くの猫は、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解する酵素(ラクターゼ)が不足している「乳糖不耐症」の状態にあります。そのため、牛乳を飲むと乳糖が消化吸収されずに腸内で発酵し、下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こします。
子猫は母猫の母乳に含まれる乳糖を消化できますが、成長とともにラクターゼの活性が低下するのが一般的です。猫にミルクを与える場合は、乳糖が除去された猫専用ミルクを選ぶようにしましょう。
うっかり誤飲したときの緊急マニュアル

万が一、愛猫が危険な食べ物を口にしてしまったら、慌てずに冷静な対応が求められます。まずは何を、いつ、どのくらいの量を食べたのかを可能な限り確認し、猫の現在の様子(意識、呼吸、嘔吐の有無など)をよく観察してください。
また、自己判断で無理に吐かせようとするのは危険なのでやめましょう。誤飲したものが鋭利な物であったり、吐き出すことで気道を詰まらせたりする危険性があるため、状況を悪化させる可能性があります。
すぐに動物病院へ連絡し、獣医師の指示を仰ぎましょう。その際、食べた物の残りやパッケージ、成分表示などを持参すると、迅速な診断と適切な処置につながります。
まとめ

愛猫の健康を守るためには、日頃から猫にとって危険な食べ物を把握し、それらを猫の届かない場所に保管することが大切です。
人間の食べ物を安易に与えない習慣をつけ、特に子猫や好奇心旺盛な猫は常に目を離さないよう注意しましょう。
もしも猫が異物を口にしてしまった場合は、慌てずに冷静に対応し、速やかに動物病院に連絡することが、愛猫の命を救う鍵となります。早期の対応が、重篤な中毒症状を防ぐことにつながりますので、異変を感じたら迷わず専門家に助けを求めましょう。
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